さいたま会館小ホール（さいたま市浦和区高砂3）で5月25日、埼玉県の昔話の語りを和楽器の調べとともに楽しめる「浦和むかしむかしの会 その57」が行われる。

浦和むかしむかしの会 その57

　2008年3月に故人となった「浦和むかしむかしの会」の創設者であり、昔話を語る会として全国で公演するなど埼玉県における語り文化の中心人物として活躍した小沢重雄さんをしのぶ同イベント。かつて共に活動した、手塚アニメ「鉄腕アトム」のアトム役の声優で有名な清水マリさんの声掛けにより8年ぶりに復活する。

　埼玉県の民話や昔話を集め、和楽器の詩情あふれる伴奏をバックにした語りを中心に楽しめる同イベントは、5月と11月の年2回、回を重ねること56回というロングランの公演として多くのファンを魅了してきた。しかし、2人語りを中心とした内容だったことから、小沢さんが亡くなるとともに中断していた。

　今回は清水さんの相手役、小沢さんの代役として、清水さんの所属する声優事務所「ぷろだくしょんバオバブ」（新宿区神楽坂3）の緒方賢一さん（代表作は「忍者ハットリくん」の獅子丸や「名探偵コナン」の阿笠博士など）が特別出演する。

　公演は2部構成、第1部では「むかし語り」として浦和を中心としたさいたまにまつわる昔話をひもとき、第2部では和楽器などによる「みんなのコンサート」に始まり、フリートークも交えいくつかの語りの演目が披露される予定。「みんなのコンサート」では、これまでは伴奏として彩りを添えていた和楽器による独奏も。

　精力的に活動する清水さんだが、現在は所属の「バオバブ」で後進の指導に当たる他、音楽芸術専門学校（港区西新橋3）でも教鞭（きょうべん）をとっている。また、自身のこれまでを描いた自伝を「さきたま出版社」（さいたま市浦和区高砂2）から近く発行する予定。「浦和に生まれ、変わってゆく浦和の中でどう過ごしたか。それを浦和から発信したい」と清水さん。

　料金は、前売り＝一般3,000円、中学生以下2,500円、当日＝同3,500円、同3,000円。問い合わせ・予約は「清水マリ事務所」TEL 048-885-3503まで。