さいたま市の見沼田んぼ地域で約1500平方メートルの広さのヒマワリ迷路畑(さいたま市浦和区三崎26)が現在、無料で開放されており、約1万本のヒマワリが8月10日前後に開花し始めた。運営は一般社団法人さいたま市地域活性化協議会。
2022年から取り組んでいる同プロジェクトは今年で5年目。今年はドローンで生育の悪い箇所を確認し、その箇所をハンマーナイフモアで刈って繋ぎ合わせることで通路を作った。また、通路にひらがな4文字を設置し、それらの文字をWebサイトから入力すると「たんけん認定証」が発行されるシステムをAIで作り、子どもの自由研究などにも役立つ「かんさつメモ」とともに無料で提供している。
代表理事の星野邦敏さんは「自分に子どもが生まれ、コロナ禍で密にならずに子どもたちに楽しんでもらえることはないかと思い、同じタイミングで約10年耕作されていない遊休耕作地の活用の相談を受けたことから、ヒマワリ迷路畑であればコロナ禍でも子どもたちが外に出て遊べる機会になるのではないかと考えた」と始めた経緯を話す。もともと農業分野が未経験であったため、当初はヒマワリ畑でまちおこしをしている茨城県筑西市や那珂市、栃木県野木町、埼玉県熊谷市など、全国約10箇所の視察も行い、栽培方法なども聞いて回ったという。
「もともとは素人だった人間が始めたこともあって、うまく生育しなかったり、生育したと思ったら暴風雨で倒れたりするなど試行錯誤の連続。実際にやり始めるまで『畑一面に花を咲かせる』ことがこんなに難しいとは思わなかった」と星野さん。ヒマワリ迷路畑が契機となり、その後に3年間の行政の農業研修に通い、今年5月には農業委員会の承認を経て新規就農者として個人農家にもなった。「農業従事者の高齢化によって遊休耕作地・耕作放棄地が急速に増えているのを実感している。次の10年でより社会課題になっていくはずで、私にはIT事業や共創施設運営事業など異業種での経験が多くあるので、自分ならではの知見で農業にも取り組み、地域に貢献していきたい」とも。
「ヒマワリは、開花後は土にすき込んで緑肥(土の肥料)にもなる。ヒマワリは東を向いて咲く傾向にあり、畑から見て西側にあるさいたま新都心のビル群とヒマワリで写真写りも良いと思う。私たちの活動が遊休耕作地の活用と見沼田んぼ地域の景観を考えるきっかけになれば。まだ蕾(つぼみ)の状態のヒマワリもあるが数日以内には満開になると思う。定期的にスタッフが巡回しているが常駐していないので、けがなどに注意して楽しんでほしい」とも。
ヒマワリは開花から2週間までが見頃であることから、8月下旬までを予定している。