さいたま市で原則3年に1度開催される芸術の祭典「さいたま国際芸術祭2027」のディレクター委嘱状交付式が4月16日、さいたま市役所の市長室で行われ、オランダ在住のダンサー・振付師の湯浅永麻さんと、さいたま市で画廊を開くギャラリスト・小林優佳さんが就任した。
2016(平成28)年に第1回を開催し、今回で4回目となる同祭。文化芸術を生かした地域の活性化や都市の魅力向上を目指し、国内外のアーティストと「共につくる、参加する」市民参加型の芸術祭として開催してきた。前回までは全体を統括するディレクター1人が中心となり企画してきたが、今回からは「アートプロジェクト・ディレクター」「市民プロジェクト・ディレクター」の2人のディレクターが中心となって計画を進める。
アートプロジェクト・ディレクターに就任した湯浅さんは、第1回の向井山朋子さんのインスタレーション&パフォーマンス作品に参加した経験を「芸術への視座が大きく変わる転機となった」と振り返り、「今回、ディレクターという立場で11年ぶりに戻ってくることができた。現在はさいたま市に拠点を移し、街を歩き回って企画を考えている。小林さんと協力して、いろいろな地域の方と一緒に、心を揺るがす体験や日常の視座が変わる瞬間を経験できる芸術祭にしたい」と意気込みを見せる。
市民プロジェクト・ディレクターに就任した小林さんは、2020年の「美術と街巡り事業 ギャラリーセレクション」での個展企画や、2023年「美術家が生まれる場所プロジェクト」を企画し、浦和エリアの歴史ある画廊や画材店の取材・展示など市民プロジェクト部門に携わってきた。「アートが日常にあるのが当たり前になることを目指して、アーティストと異業種の交流会や地域の方との座談会を開くなど、アートと社会をつなぐ企画に取り組んできた。湯浅さんの国際的な広がりと自分の地域とのつながりを生かして、アートで街がより良くなるような祭典にしていきたい」と話す。
清水勇人市長は「さいたま国際芸術祭は、市民が日常的に芸術に触れ、活力あるまちづくりにつなげていくことを目的に始まった。盆栽や岩槻人形、鉄道、漫画などに代表されるさいたま市の文化資源と最先端の文化芸術が出合い、新たな価値を生み、市の魅力を高める芸術祭になることを期待する」と話した。
委嘱期間は2026年4月1日から、さいたま国際芸術祭実行委員会が解散するまで(2028年3月見込み)。同祭は2027年10月23日~12月26日に開催予定。