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浦和で「埼玉が生んだ女優・三宅邦子」年間上映会 「東京物語」など6作品

三宅邦子の生家から借りたパネルを展示

三宅邦子の生家から借りたパネルを展示

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 リニューアルオープンした埼玉会館(さいたま市浦和区高砂3)で4月24日から12月まで、「埼玉が生んだ女優・三宅邦子~小津安二郎監督作品選~」を不定期に開催する。主催はNPO法人「埼玉映画ネットワーク」。

小津安二郎監督の6作品を上映

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 「映画でみんなとつながろう」を合言葉に2003年から活動する同団体。主にミニシアター(小規模映画館)で過去に上映されたフィルムを映画会社などから借りて、さいたま芸術劇場で毎月上映している。

 三宅邦子は1916(大正5)年、現さいたま市岩槻区の料亭で6人兄弟の末っ子として誕生。高校卒業後、松竹に入社し、戦前戦後にかけて活躍した女優。気品と堅実な演技で知られ、多くの小津安二郎監督作品に出演。約200本の作品を残し1992年に死去した。同団NPO事務局の山口浩太さんは「控えめながら聡明(そうめい)で上品な女優。作られていない素の美しさがある。大画面で見ると感動する。見やすいように画像を修正しているので、モノクロならではの良さも感じられる」と話す。

 4月24日・25日は、世界でも高い評価を受ける傑作「東京物語」を上映。老夫婦を軸に子ども、兄弟、亡くなった息子の嫁といった家族のつながりと離別を描いている。5月・6月には原節子共演の「晩春」「秋日和」、9月は「麦秋」、10月は「お早よう」、12月は「秋刀魚の味」を予定。同NPO事務局長の杉本悠さんは「笑いたい人には『秋刀魚の味』がおすすめ。嫁ぐ娘と父の心情を繊細に表現しているが、ユーモアがあって前に会場が爆笑していた。わんぱく盛りの兄弟を描いた『お早よう』も軽妙でコミカルな話。ほかの作品も家族を描いた内容で、今の時代でも共感しながら楽しめる。これだけ特集するのは貴重」と来場を呼び掛ける。

 鑑賞料は1作品大人=1,000円、学生=500円。全席自由。日時は映画ごとに異なる。

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