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浦和「演劇祭典」に市民が参加 さいたまトリエンナーレの事業で

ワークショップに参加し、宮澤賢治の童話を朗読する参加者

ワークショップに参加し、宮澤賢治の童話を朗読する参加者

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 プラザイースト(さいたま市緑区中尾、TEL 048-875-9933)で10月18日~23日、演劇フェスティバルが開かれた。さいたまトリエンナーレの事業で、主催はさいたま市文化振興事業団。

朗読の練習風景。(左が演出家の伊藤大さん、右が作曲家の和田啓さん )

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 展示部門は、幼児や小学生らが制作した工作や絵画など100点以上が並んだ。見沼の小学校や保育園などのグループは、くまモンやピカチュウをモチーフにしたかかしを展示。「加藤こどもの造型教室」の生徒25人は、細かい粘土細工を組み合わせた色鮮やかで楽しい雰囲気の地球儀を合作した。同教室講師の加藤典子さんは「子どもたちは感性を磨き、育んでいる途中。未来を大きく見つめていきたい」と話した。

 朗読部門では、サークルや市民劇団の8グループが舞台で披露。朗読ワークショップでは、公募で参加した14人が7日間の練習の成果を発揮した。講師は尚美学園大学教授で演出家の伊藤大さん、音楽は作曲家でアジア系ドラム奏者の和田啓さんが務めた。言葉の意味や音の合わせ方、表現方法などを細かく説明し、「頭に風景や様子を思い浮かべながら読むと相手に伝わる」と指導。音楽と打楽器に合わせて、全員で行進も交えながら宮澤賢治の童話「北守将軍と三人兄弟の医者」を40分間、リズミカルに熱を入れて読み上げた。

 来場者からは「情景が伝わって感動した」という声が上がった。朗読を終えた小学3年生の男児は「言葉の表現が難しかった。学校の教科書を読む時に生かしたい」とホッとした表情。ほかの参加者も「めったにないプロの本格的な指導に集中して学んだ」と話していた。講師の伊藤さんは「初めての人たちと舞台を完成させるのは楽しい。朗読の裾野が広がれば」とほほ笑む。

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