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「製あん所の歴史残したい」 浦和の元製あん工場・小豆倉庫をシェアアトリエに

あずき倉庫の正面

あずき倉庫の正面

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 浦和で製あん業を営んできた青木製餡工場(さいたま市浦和区岸町7)が、小豆倉庫だった築70年の木造倉庫をリノベーションし、7月23日・30日、「シェアアトリエあずき倉庫」として公開する。

アトリエの室内

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 青木製餡(あん)工場は1928(昭和3)年、川口で創業。1932(昭和7)年に浦和へ工場を移転し、約80年にわたって製あん業を営んできた。昭和中期の最盛期には、約200軒の和菓子店にあんを提供していた。2011(平成23)年に2代目の青木一巳さんが亡くなり工場は廃業したが、約700坪の敷地内には今も煙突や工場、防空壕(ごう)などが残されている。

 一巳さんの長女の渡部成恵さんは、製あん工場の歴史を紡いでいきたいという思いから、工場敷地内の緑や建物をできるだけ残して、駐車場や倉庫運営の事業を続けてきた

 元小豆倉庫だった木造倉庫は1951(昭和26)年に建てられたもので、2022年までは現役の貸倉庫として使われていた。ジャズコンサートの会場などイベントに使われることもあったが、倉庫の賃貸借契約解約を機にシェアアトリエとして再生し、女性を中心としたクリエーターに貸し出すことを決めた。

 月額制で貸し出すシェアアトリエは全部で9ブース。ブースには「おはぎ」「あんみつ」など、和菓子の名前を付けている。建材はできるだけ倉庫や元従業員用アパートで使われてきたものを再生して使い、中央の通路には小豆の運搬に使われていたレールとトロッコが残されている。1階の一部はあんこをメニューに取り入れたカフェの営業スペースとして貸し出す。2階にはイベントやワークショップなどに使えるラウンジがあり、アトリエ利用者の打ち合わせや休憩スペースとして使う他、一般にも貸し出す予定。アトリエ利用は女性優先で、ウェブ制作からアート系まで、多様なクリエーターの創作スペースとして想定している。

 渡部さんは「子どもの頃、朝は小豆を炊く香りに包まれながら学校に通った。和菓子屋さんや近所の人たちが頻繁に訪れる商家でもあり、いつもにぎやかだった。当時のあん工場の歴史や思いを伝えながら、今後はシェアアトリエという新しい形で女性の活躍を応援できる場にしてしていきたい」と話す。

 開催時間は両日共10時30分~16時。予約不要。敷地内でマルシェも開く。

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