彩の国さいたま芸術劇場(さいたま市中央区上峰3)の近藤良平芸術監督率いるシアターグループ「カンパニーグランデ」第2期が発足し、初回のスタジオワークが6月27、28日、同劇場の大稽古場で行われた。
2024年に開館30周年を迎えて立ち上がった同グループ。「カンパニー(=仲間)グランデ(=大きい)」の名の通り、年齢、性別、国籍、障害の有無、プロ・アマなどを問わずにメンバーを募集し、今期は県内外から18歳から86歳の100人が選ばれた。
28日午前に行われたスタジオワークには、ダンサー、教員、文筆家、主婦、目や耳の聴こえに障害のある演劇経験者など約40人が参加。「掲示板で募集を知った」という地域住民もいれば、「以前から知っていてどうしても参加したかった」と県外から通う人も。冒頭に同劇場の林直樹理事長が「多彩なワークを通じて互いの違いを自然と受け入れ、一人一人が輝き方を見つけたその集合体が『カンパニーグランデ』。最高の舞台になることを楽しみにしている」とあいさつ。近藤監督のワークに移った。
「今日は『初めまして』の日なので、疲れ切らない程度に」と始まったワークでは、個々に体ほぐしを行った後、「歩きながら自己紹介」「ペアでお尻をつけて面白い動きをする」などのミッションをこなした。メンバーは初対面同士、照れながらも大胆に動いて各所で笑いが起こり、近藤監督は「体を動かすことをどのくらい嫌がるか見ようと思っていたが、皆さん全然嫌がっていない。第1期とはまた違った雰囲気」と目を丸くしていた。
中盤は「合同会社範宙遊泳」代表の坂本ももさんが「ハラスメント防止レクチャー」を担当。誰もが安心して舞台芸術に参加できる稽古場を作るために、不快や不安を感じた時の対応や、相談を受けた場合の対処法を伝えた。終盤は再びワークに戻り、俳優の今井朋彦さんによるジェスチャーの輪唱、現代サーカス演出家の目黒陽介さんが提案する手のひらで体を感じるワークなど、自分の体を意識する動作に取り組んだ。ワーク終了後、参加メンバーの一人、水元琴美さんは「表現に関わりたくて集まった人たちの空気感が心地よかった」と話していた。
近藤監督は、「初日を一言でいえば、『また、始まってしまった』。新しいメンバー、新しい講師陣が関わり合い、いろんな事が起こりながら進んでいくと思う。どんなカンパニーになるか楽しみ」と期待を込める。
第2期は、2027年2月に同劇場小ホールで成果を発表し、2028年1月に大ホール公演を行う。