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アゼルバイジャンの伝統楽器「サズ」 武蔵浦和のカフェで弾き語り演奏会

アゼルバイジャンのサズで弾き語る大平清さん

アゼルバイジャンのサズで弾き語る大平清さん

 トルコ音楽演奏家・大平清さんによるアゼルバイジャンの伝統楽器「サズ」弾き語り演奏会が4月26日、コミュニティーカフェ「ほぼのら」(さいたま市南区鹿手袋7)で開かれた。

井上陽水や洋楽も好きな少年だったという大平清さん

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 サズは、トルコやアゼルバイジャンなどで普及する長いネックを特徴とする伝統的な弦楽器で、古くは「アーシュク」と呼ばれる吟遊詩人が演奏してきた。本体は桑や栗の木でできており、木材をくりぬいて作るものや板にして寄せ木にして作るものもある。

 大平さんがトルコ音楽に興味を持ったきっかけはテレビの番組。画面に映る吟遊詩人の姿に、ギター少年だった大平さんは感銘を受けたという。実物のサズに出合ったのは流通大手を退職後、学習塾で講師をしていた24歳の時。吉祥寺の民族楽器店で「バーラマ(トルコのサズ)」を見つけて購入し、独学で練習したが、思うように弾けなかった。25歳の時に初めて、横浜のトルコ雑貨店店主に現地の講師を紹介してもらいトルコへ。言語に苦戦しながらも、調弦や奏法を教わったという。

 アゼルバイジャンのサズを手にしたのは2009(平成XX)年。音楽教室で知り合ったアゼルバイジャン出身のピアニストの協力で購入し、2017(平成XX)年には同国にも渡った。現在は「ユヌスエムレ・トルコ文化センター東京」でトルコ音楽担当講師を務めながら、個人レッスンや演奏活動を行っている。

 演奏会ではアゼルバイジャンの民族衣装「チョハ」「カラクル帽」を着用し、「心の灯」「ナフチバン」「ヤールゲルディ(恋人が来た)」「クズ ギュル ベデン(バラのお嬢さん)」など6曲を、観客とのトークを挟みながら演奏。軽やかなサズの伴奏に、太く安定した大平さんの歌声がカフェに響き、観客から「サズの軽やかな音色もすてきだが、歌声も染み入るようで味わいがある」と拍手が送られた。吟遊詩人「アーシュク」は「愛を語る人」という意味。「吟遊詩人の奏でる歌には、その土地の大自然を想像させるようなものもあれば、情感あふれる恋の歌も多い。弾き語る演奏者の個性が出る」と大平さんは説明する。

 大平さんはアゼルバイジャンで毎年5月に開かれる音楽フェスティバルに、今回、日本で唯一の「アゼルバイジャン・サズ奏者」として招待されている。「今後も自己研さんに励みつつ、サズという楽器やトルコ音楽をより多くの人に知ってもらえたら。市内では『さいたま市生涯学習情報システム』に講師登録している。今年の夏ごろにも『ほぼのら』で演奏会を開く予定。吟遊詩人の音楽を感じてもらいたい」と話す。

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