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浦和におにぎり専門店「おにぎりのありんこ」 札幌発、道外初出店

どこから食べても具が食べられる形のおにぎり

どこから食べても具が食べられる形のおにぎり

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 おにぎり専門店「おにぎりのありんこ」(さいたま市浦和区仲町2)が1月29日、浦和の裏門通りにオープンした。

注文を受けてから握るスタイル

 札幌市内で7店舗を展開する「おにぎりのありんこ」は、同店が道外初出店。宮城県産のブランド米「ひとめぼれ」を使った炊きたてのご飯を注文を受けてから手で握るスタイル。どこから食べても具が食べられるオリジナルの三角形が特徴という。

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 明治時代から続く家業の酒屋で営業の仕事をしていたという同店創業者の南部均さんは、営業先の知り合いが経営していたおにぎり店「ありんこ」の店主からの相談をきっかけに同店の譲り受けを決意。1980(昭和55)年、南部さん指導のもと、1店舗目をオープンした。南部さんは「地方に住んでいた女房の両親を札幌に呼びたいという思いもあり、義母にも『おにぎり屋を一緒にやらないか』と話を持ち掛けた」と振り返る。南部さんの妻かずえさんと義母の高橋トシ子さんを中心に経営した同店は「初めての客商売で大変だったが、特に義母の握るおにぎりが評判を呼んだ」と南部さん。トシ子さんが握ったおにぎりを求めて列ができたことも珍しくなかったという。

 浦和店の出店は「札幌に来たときには必ず寄ってくれる常連さんから話をもらったのがきっかけ」と話し、「北海道議会がある札幌と埼玉県庁がある浦和は落ち着いた文教地区という雰囲気で、初めて道外に出るには良いかなと思った」とも。同店で販売するおにぎりを握るには約2カ月にわたる訓練が必要で、スタッフ育成にも力を入れたという。

 どの店でも「断トツの一番人気」という「チーズかつお」(レギュラー=250円、ジャンボ=350円)は、26年前に他界したかずえさんが「おにぎりの洋風化」をテーマに開発したメニュー。チーズを合わせたかつお節を炊きたてのご飯で握ることで「ちょうど良くとろけたチーズと、それを引き締めるおかかがおいしい。このおにぎりがうちを作っていると言っても過言ではない」と南部さん。

 九州から仕入れる「明太子」(レギュラー=250円、ジャンボ=350円)や、和歌山県産の梅を使った「うめ」(同=230円、同=330円)、近年市場価格が高騰し「仕入れるのも大変」という北海道産の筋子を使った「すじこ」(700円)など常時約18種類をそろえる。「イートインとテークアウトで塩加減を変えることも、どんな場面でもおいしく食べてもらうための秘訣」とも。1店舗目がさっぽろ雪まつりの会場に近く、関係者や来場者に温かい汁物を提供したいという思いから始めたという「とん汁」(同=300円、同=380円)は、北海道産の野菜を使った人気商品という。

 南部さんは「女房が亡くなっても、義母が前向きにありんこ一筋でやってきたからこそ今のうちがある。今は引退した義母に浦和店のことを話すと『わしが行こうかい』というので笑ってしまった。初めての遠方営業でまだまだ試行錯誤だが、お客さまのため、スタッフのためにも頑張りたい」と意気込みを見せる。

 営業時間は8時~20時。日曜定休。