北浦和のおもちゃカフェ「ブロックはかせ.LABO(ドットラボ)」(さいたま市浦和区常盤9)が6月1日、埼玉県立小児医療センター(さいたま市中央区)にブロック玩具を50セット寄贈した。
レゴや積み木、ナノブロック、知恵の輪、パズル、ビーズなど生後6カ月から高齢者まで遊べるおもちゃを約50種類用意する同カフェ。運営する前原浩さんは、未就学児から参加できる「ロボット&プログラミング教室」やアート感覚でブロックを楽しむ「ブロック道場」、コロナ禍でも安心して参加できる「オンラインブロック教室」を行う傍ら、埼玉大学教育学部STEM学習研究センター「ロボットと未来研究所」で講師も務める。
「トイドライブ」と称し、不要になったおもちゃなどを回収し、必要な施設に寄贈する活動も行うなど、おもちゃを通じた社会的活動を積極的に行っている。
前原さん自身も幼少時代に入院の経験があることから、入院中も楽しみや希望を持ってほしいと以前からボランティアでブロックなどを使ったイベントを同センターで行ってきた。新型コロナの影響でイベントができなくなったため、ブロック作品を通じて入院中の子どもたちとオンラインでつなぐイベントを発案し、新品のブロックを寄付することを提案した。
寄贈したブロック玩具には、メールアドレスやホームページのQRコードが記載されたカードも添え、子どもたちが作ったブロック作品の画像を前原さんに送れるようになっている。前原さんは送られてきた作品にインターネット上で解説や感想を付け、希望に応じて、作品をオンライン公開して一般の人も閲覧できるようにする予定だという。前原さんは「ブロック作品を作ることをきっかけに病院内での子ども同士のつながりや社会への懸け橋にもなれるのでは」と期待を寄せる。
同病院事務局の千野正弘さんは「コロナ禍ということもあり、病院は閉鎖的にならざるを得ない中、こうした取り組みは大変ありがたく、子どもたちも喜ぶと思う」と話す。前原さんは「コロナ禍で外部との接触ができず、院内にはますます孤立してしまっている子どもたちがたくさんいる。個人だからこそ身軽に動けることもある時代なので、思い付いたことはどんどん実行していきたい」と力を込める。「院内のWi-Fi設備をもう少し整えてほしい。オンラインを通じて外の世界とつながることもできるのだから」とも。
今後の進捗(しんちょく)についてはホームページやSNSで公開していくという。