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蕨市の逸品集めたセレクトショップ 蕨双子織りの講座も

双子織りで作られた雑貨

双子織りで作られた雑貨

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 「WARABI SELECT SHOP(ワラビセレクトショップ)」(埼玉県蕨市中央3、TEL 080-7700-0550)が10月1日、オープンした。

蕨市長が来店

 中山道の宿場町として栄え、機織りの街として発展してきた蕨市の「双子織」を名産品として売り出そうという目的でオープンした。

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 オープン日には、賴高英雄蕨市長も駆け付け、蕨双子織りをメインに蕨市の逸品を集めた店内はにぎわいを見せた。蕨市出身でPR大使を務めるフリーアナウンサーの町亞聖さんが店頭に立ち、蕨市の商工会議所と協力して製造開発に2年をかけたという「わらびの蕨もち」(290円)を紹介した。「蕨」と「わらび餅」の語呂合わせから生まれた同品。町さんは「蕨は何もないのがいいところだが、お土産が蕨にはなかったので名産品にしていきたい」と意気込む。

 蕨市の機織り業は江戸末期に横浜港の開港によってイギリスから紡績綿糸と化学染料がもたらされ、蕨出身の機業家高橋新五郎が「二タ子(ふたこ)織」を考案したのが始まりといわれている。後に改良されて国産の双糸を使用した「双子(ふたご)織」が明治中期に完成したことから、現在は2つの織物の総称を「蕨双子織」と呼んでいる。

 双子織りは経糸(たていと)が一般の綿織物に比べて2倍以上の、1センチあたり72本通してあるため高密度で透けない。保温性と通気性があり、シルクのような感触という。ストライプ柄が粋なよそ行きの着物として江戸っ子に人気を博し、蕨は高級綿織物の産地として繁栄したが、大正時代に手織りから力織機への技術革新に乗り遅れて衰退し、双子織りは「幻の織物」となった。

 近年、蕨商工会議所が中心となり、双子織を蕨の名産品の一つにしようと普及活動が始まった。明治期に作られた双子織の着物を分析し過去の資料を基に、糸の太さや種類、経糸や緯糸(よこいと)の本数まで復元し、機械織りによる新しい双子織りが完成した。

 端切れは1メーター2,000円。反物も販売している。晴れ雨兼用の傘は1万9,000円(価格は全て税別)。掛け軸を作る工程で裁ち落とした残布で作ったアクセサリーも並ぶ。今後は店舗を拠点にし、機織り体験や手作り教室、藍染め教室、双子織歴史講座などのイベントも開催予定。

 店舗の奥のスペースでは10月23日から双子織機織り講座を7回にわたり開講している。募集人数は8人。機織りの経験がある方の中で、双子織の普及活動や伝承活動に関心のある人の参加を募る。参加無料。問い合わせは蕨商工会議所(TEL 048-432-2655)まで。

 10月29日からは、蕨双子織りの復興に尽力する職人の一人で同店で販売する雑貨や傘などの企画制作にも関わる中谷忠男さん(蕨双子織夢工房)が「後世に残したい!幻の伝統織物Warabi双子織」と題し、クラウドファンディングのプロジェクトをスタートし、サポーターを募っている。詳細はWonder FLY ANA Crowdfundingを参照。

 営業時間は10時~18時。日曜・祝日定休。

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