見る・遊ぶ

「大・タイガー立石展 世界を描きつくせ!」 浦和の2美術館で同時開催

明治、大正、昭和という日本の近代を総括する大画面の三部作

明治、大正、昭和という日本の近代を総括する大画面の三部作

  • 23

  •  

 埼玉県立近代美術館(さいたま市浦和区常盤9)とうらわ美術館(仲町2)で現在、「大・タイガー立石展 世界を描きつくせ!」展が同時開催されている。

イタリアのミラノ時代に描いたコマ割り絵画

[広告]

 タイガー立石(本名=立石紘一)生誕80年の2021年に企画された同展。タイガー立石は、絵画、漫画、イラストレーション、絵本、陶芸など幅広いジャンルで活躍したアーティスト。同展では、両館合わせて500点を超える作品、原画、資料を展示する。埼玉県立近代美術館では、タイガー立石の全時代の作品を紹介し、これまであまり紹介されることのなかったイタリア時代についても資料を交え詳しく振り返る。うらわ美術館では漫画と絵本を中心に展示する。

 埼玉県立近代美術館学芸員平野到さんは「タイガー立石は、ヒエラルキーを思考しない人だったと思う。全ては同等のものとして扱い、同じモチーフを何度も繰り返し描き、引用再編しながら融合させた。56年という生涯において作品を生み出すことに全てを懸けていた」と話す。

 うらわ美術館学芸員の滝口明子さんは「両館の展示を見ると、2つの視点からタイガー立石を見ることができるので面白い。例えば、近代美術館に飾られている油絵に描かれていることがうらわ美術館の絵本や漫画にも登場していて、その変遷がよく分かる。両館は徒歩約20分の距離なので、『とら割券(200円引き)』でたっぷりトラ浸りな一日を浦和で過ごしてほしい」と呼び掛ける。滝口さんは「作品の魅力をユーチューブ『うら★とらチャンネル』とツイッターでも配信していくので見てほしい」とも。

 埼玉県立近代美術館の開館時間は10時~17時30分。観覧料は、一般=1,100円、大・高生=880円。うらわ美術館は10時~17時。観覧料は、一般=620円、大・高生=410円。とら割券(2会場目で200円引)の用意もある。両館共、月曜休館。2022年1月16日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース