伊勢丹浦和店(さいたま市浦和区高砂1)屋上でアウトドア体験ができる「デパそらURAWA(うらわ)」が10月~12月の土曜・日曜・祝日限定で開催される。主催はデパそら実行委員会。
同店屋上にはかつてコイン式の遊具やゲームコーナーを備える遊園地があったが、2009(平成21)年の夏に閉鎖。以降は常設のゴルフスクールと、春から夏にかけてビアガーデンが開催される以外は、ほぼ活用されていなかった。2019年10月にまちづくり団体「うらわClip」が2日間限定のイベント「うらわLOOP☆屋上遊園地」を開催。木製メリーゴーラウンドやこどもサーキットなどのアトラクションと、フードや花などを販売するマルシェを行い、2日間で延べ4000人が来場した。
「デパそら実行委員会」「うらわClip」の代表を務める長堀哲也さんは「『うらわLOOP☆屋上遊園地』が好評だったこともあり、またいつかここでイベントを開催できたら、という構想を抱いていた。今年4月に伊勢丹浦和店が開業40周年を迎えたのを機に、浦和のランドマークである同店をより一層育てていけたらという思いで、半年ほど前から今回のイベントの準備を進めてきた」と話す。
同イベントは、キャンプギアや調理器具をレンタルしてバーベキューやデイキャンプが体験できる「デイキャンプエリア」や「BBQパーティーエリア」(以上要事前予約)、ハンモックや幅14メートルのサーキットエリアで電動乗用ラジコンカートを楽しめる「キッズエリア」をメインに行うほか、「Balloon Shop Alohas(バルーンショップアロハス)」(さいたま市緑区)とコラボレーションした射的の縁日や、10月中は「HEY COFFEE(ヘイコーヒー)」(戸田市)によるドリンクや焼き菓子の販売なども予定する。長堀さんは「個人的にも子育てをきっかけに週末などを利用してアウトドアを楽しむようになり、開放的な空間で豊かな時間を過ごせることに大きな魅力を感じている。そんなアウトドアを楽しめる『日常』をこの場所に作っていけたら」と意気込む。「のびのびした時間を味わいながら街の人々が交わることで、緩やかなつながりを生み出すきっかけにしてもらえたら」とも。
会場の植栽空間は、一般社団法人「ドコデモヒロバ」(寄居町)がプロデュースした。県内の農家による苗木を使った寄せ植えを設置するほか、装飾には浦和圏内の学校などによって撮影された「空」をテーマにした写真を飾るアートツリーを設置する。人工芝上に設置される200インチのバルーンスクリーン上ではアウトドア関連のオリジナル映像とともに市内の店などのCMやPR動画も投影(不定期開催)。長堀さんは「単なるアウトドアイベントに終わることなく、『浦和の街ならではの色』を取り入れることで、この街の良さを伝えていけたら」と話す。
地域の人々に向けて、長堀さんは「コロナ禍でイベントが軒並み中止になり、外出にも制約が付きまとう日々だからこそ、市民の生活圏にあるこの開放的な空間が心地よい場所になれば。雨でも楽しんでもらえる全天候型イベント、かつ感染症対策にも配慮して空間を用意しているので、ぜひ多くの人々に足を運んでほしい」と呼び掛ける。「よりよい空間になるよう、地域の店による出店やワークショップの開催など、3カ月という限られた時間の中でもより充実したコンテンツを目指したい」とも。
開催時間は11時~19時。荒天時中止。