電気興業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:近藤忠登史)の子会社である株式会社デンコー(本社:埼玉県川越市、代表取締役社長:鎌田 幹彦、以下「デンコー」)は、川越工場において、新たに「りん酸亜鉛処理」設備を導入し、本設備の稼働を開始いたしました。
デンコーは、関東有数の溶融亜鉛めっき設備を有し、鋼構造物の表面処理事業を展開してまいりました。近年、都市部再開発においては、屋上構造物や外装部材に意匠性を重視した低光沢仕様が求められており、これに対応すべく、溶融亜鉛めっき後の後処理として「りん酸亜鉛処理」設備を新たに導入いたしました。これにより、錆の除去工程から溶融亜鉛めっき処理、りん酸亜鉛処理、さらには付帯工事や塗装・運搬までを同一工場内で一貫して対応できる体制を整えました。
りん酸亜鉛処理は、鋼材表面に皮膜を形成することで塗装の密着性を高め、金属光沢を抑えつつ防錆性能を向上させる技術です。溶融亜鉛めっき処理からの工程を一貫して行うことにより、処理品の色彩や明度のばらつきを低減し、品質の安定にも貢献しています。
今回導入された設備では、防眩性能が求められるインフラ・交通・建設分野のニーズにも対応するため、明度N4.5±1.0およびN7±1.0の2種類の処理仕様をご用意しています。さらに、本設備は国内最大級の処理槽容積を備えており、運搬車両で搬出入可能な大型構造物にも対応可能です。
また、9つある処理槽すべてを循環式としてろ過器などを設置。使用水についてはイオン交換機で不純物を除去し、純水に変えて再利用しており、環境負荷の低減にも配慮した設備設計となっております。
これまで培ってきた溶融亜鉛めっき技術に加え、今回のりん酸亜鉛処理設備の稼働により、デンコーはより多様で高度な表面処理ニーズにお応えできる体制を確立しました。今後もさらなる品質と技術力の向上に努め、社会インフラの持続的な発展に貢献してまいります。詳細につきましては、(株)デンコーのWEBサイトもご確認ください。
株式会社デンコー | 鋼構造物、溶融亜鉛めっきのデンコー
お問い合わせ | 株式会社デンコー :表面処理部門 Tel : 049-225-2011
りん酸亜鉛処理工場内の様子
【会社概要ならびにりん酸亜鉛処理工場概要】
会社名:株式会社デンコー
代表者名:代表取締役社長 鎌田 幹彦
創立年月日:昭和35年9月13日
所在地:埼玉県川越市芳野台2丁目8番13号(川越工業団地内)
敷地面積:13,361平方メートル
鋼構造物製作認定:国道交通大臣認定Hグレード
JIS認証番号:JQ0307070(溶融亜鉛めっき)
ISO認証:JQA-2059(ISO9001)、JQA-EM2016(ISO14001)
アクセス:関越道 川越I.C.より車で30分/東武東上線 川越市駅より車で15分
【りん酸亜鉛処理の特徴】
・溶融亜鉛めっき表面特有の金属光沢を低減し周囲の環境に調和します。
・溶融亜鉛めっき表面に不溶性りん酸亜鉛皮膜形成することで耐食性が向上します。
・溶融亜鉛めっき面と塗膜を密着させる塗装下地処理として優れています。
・りん酸亜鉛皮膜は安定しており、経年変化が少ない。
・りん酸亜鉛処理液及び形成された皮膜は環境への負荷を低減します。
【溶融亜鉛めっき面にりん酸亜鉛処理した外観】
(左)溶融亜鉛めっき外観 (真ん中)りん酸亜鉛処理N4.5 (右)りん酸亜鉛処理 N7
電気興業株式会社
【問い合わせ先】
電気興業株式会社 経営企画部 経営企画課
Tel 03-3520-8322
Mail kouhou@denkikogyo.co.jp
Website https://denkikogyo.co.jp/