2025年6月7日(土)~8日(日)、所沢市の民間運営公衆トイレ「インフラスタンド」にて、“災害時にも心と身体の健康を保つための知恵や工夫を、家族だけでなく、地域全体で楽しく体験する”ことをテーマにした体験型イベント【クラスインフラスタンド】防災教室を開催いたします。
災害時の避難生活において、本当に求められる事は何か――。
今あらためて問われています。
被災後の生活では、精神的な安定や尊厳の保持、日常に近いリズムが欠かせません。ところが現実には、「食べられる」「眠れる」環境はあっても、「安心できる」「自分らしくいられる」状態までは届かないケースが多くあります。
本イベント【クラスインフラスタンド】防災教室では、避難生活を“我慢の連続”にしないために、日常に近い生活を守る視点から、体験型の防災プログラムを展開します。
「火起こしや美味しい防災食の実践」「体を動かす遊びの工夫」「香りによるセルフケア」「フェムケアの備え」など、五感を通じたアプローチで、日常に近い避難生活を送るための知恵を学べる内容です。
公衆トイレを中心に地域とつながる空間「インフラスタンド」を舞台に、民間発で行う取組みが、地域の防災力向上や共助のモデルとなることを目指しています。
2025年3月に開催した教室型イベント「クラスインフラスタンド」火起こし体験の様子
開催概要
イベント名:クラスインフラスタンド防災教室
日程:2025年6月7日(土)~8日(日)
6月7日(土):16:00~ 災害時を想定した防災キャンプ(事前申込制)
6月8日(日):10:00~16:00 防災教室(入場無料・予約不要)
場所:インフラスタンド(埼玉県所沢市西新井町21-3)
主催:有限会社 石和設備工業(KAWAYA-DESIGN)
協力:所沢市内事業者・ハダシランド・ポーザー株式会社
後援:所沢市
主な出展・企画内容
6月7日(土):16:00~翌朝9:00 災害時を想定した防災キャンプ
火起こしや防災食を食べるなど、発災時を想定して1日を過ごします。
インフラスタンドの敷地でテント泊を実施します。? タイムスケジュール
・ 16:00 集合・受付開始
・ 16:30 オリエンテーション・テント設営
・ 17:30 火起こし体験・防災食を美味しく調理
・ 19:00 夕食
・ 20:00 焚火を囲んで交流タイム
・ 21:00 就寝
・ 06:30 起床・朝食
・ 08:00 片付け
6月8日(日):10:00~16:00 防災教室
? 避難生活でも、本物の器で食事を|たびびとの木(所沢)
「南極観測隊の隊員たちは、どんなに荷物を減らしても、必ず一つ“本物の器”を持っていく」
簡易な食器では心まですり減ってしまうからこそ、避難生活にも“本物の器”を。陶芸教室を主宰する磯さんの工房でつくられた器の展示を行います。さらに、実際に展示されている器を使って防災食を味わっていただけます。
? 《避難生活でも焼きたてパンを食べる方法》|pan du soleil(所沢)
《避難生活でも焼きたてパンを食べる方法》をご紹介します。
少ない材料とシンプルな道具で作れる“焼きたてのパン”の作り方を実演&実食。
? 「防災×女性用品」の展示販売と提案|sante libere(所沢)
普段からフェムケアを意識して理解を深めることで、いざという時も女性が安心して過ごせる備えを一緒に考えていきましょう!当日は布ナプキンも販売します。
? けん玉・コマ遊び体験|玉川 浩司(所沢)
体を楽しく動かすことで、避難生活中の心と体をケア。エコノミークラス症候群の予防にも役立つワークショップを開催!
? キャンプから学べる防災体験|ハダシランド(山口)
子どもも大人も夢中になる火起こし体験。焚火のぬくもりとともに、キャンプを通じて防災の知恵や道具の使い方を楽しく学ぼう!
?子供と一緒に備える “おやつ袋”の提案|吉家商店(所沢)
保存性が高く、子どもにとって“いつもの味”でもある駄菓子は、心を落ち着かせる“防災アイテム”になります。「非常持ち出し袋ならぬ “おやつ袋 ”」の提案や、“入替ストックできる駄菓子”の紹介も予定。
? 香りで守る、防災の知恵|alolima.home(所沢)
避難生活が長引くと、心を落ち着けるアイテムも重要です。夏の避難時に役立つ、天然素材を使った蚊取り線香づくりワークショップを開催!
背景と目的
本イベントは、「トイレ防災」を考える事が起点となって生まれました。
災害時、食料や水と同じく深刻なのが、安心安全なトイレ環境の確保です。衛生環境の悪化やプライバシーの欠如は、心身の健康を脅かし、特に子どもや高齢者、女性にとっては命に関わる問題にもなり得ます。
しかし、トイレの問題は“恥ずかしいもの”“後回しにされがちなもの”として語られることが多く、避難所運営や地域の備えの中でも優先順位が低くなりがちです。だからこそ私たちは、公衆トイレを起点に、防災の在り方を地域とともに見つめ直すことを目指してきました。
近年、「避難生活における尊厳」が社会課題として注目されています。
いつ起こるかわからない災害だからこそ、事前の備えには、頭で学ぶだけでなく、実体験を通じて“自分ごと”に捉える機会を作る事が必要だと考え、災害時でも我慢することなく生活が送れる疑似体験プログラムの実施にいたりました。
2024年11月に開催したマルシェ「KAWAYA市Vol.4」の様子
イベント開催地である「インフラスタンド」は、民間企業が自主運営する新しいかたちの公衆トイレです。無料で開放されたこの場所には、ベンチ、サイクルポート、フリーWi-Fiが飛んでおり、これまでにも地域に開かれたイベントを多数実施してきました。
隣接する計画道路用地(遊休地)を利用した災害時の防災拠点としての可能性を秘めています。
https://www.instagram.com/kawaya_design/ Instagram【KAWAYA-DESIGN】
https://www.instagram.com/infrastand/ Instagram【インフラスタンド】
今後の展望
今後は、このような“生活に根ざした防災モデル”を、所沢市内外の地域にも広げていきたいと考えています。自治体や教育機関との協働を通じて、住民が防災を「我慢」や「訓練」ではなく、「日常の中で楽しみながら実践できる」社会の実現を目指します。
また、インフラスタンドは、災害時の防災拠点のロールモデルになることを目指しています。上下水道や電源が遮断された状況でも使用可能な循環型トイレの導入を2026年に予定しています。未だ全国的に明確な解決策が確立されていない“トイレ防災”の課題に挑み、地域発のモデルとして全国への普及を図ってまいります。
お問い合わせ
有限会社 石和設備工業(KAWAYA-DESIGN)
担当:小澤大悟(代表取締役)
〒359-0035 埼玉県所沢市西新井町21-3
TEL:04-2993-8108
MAIL:info@ishiwa.co.jp
WEB:https://kawaya.net