福祉ネットワークさくら(さいたま市浦和区)が5月24日、今年8月にオープンするさんかくカフェ(浦和区上木崎6)の上棟式として餅投げを行った。
「高齢者や障がいがある人など、誰でも利用しやすいカフェ」をコンセプトに8月23日にプレオープン予定の同店は、埼玉県産の食材を使ったピザやソフトクリーム、焼き菓子などを提供し、地域とのつながりを作り、誰もが活躍できる場所を目指している。オープン後は月に一度、マルシェを開くほか、子ども食堂を行うなど、地域の人が気軽に参加できるような取り組みを予定している。
福祉ネットワークさくらは、さいたま市で地域密着型デイサービス、地域密着型認知症対応型デイサービスなどの高齢者事業所と、生活介護、就労継続支援B型、放課後デイサービスなどの障がい者事業所を運営している。代表の横山由紀子さんは「地域に密着した事業を行う中で感じていた、地域の拠点・居場所になりたいとの思い、困難を抱える人たちが生き生きと働き、そこに地域の方々が集うカフェを開けたらという思いが合わさり、カフェの開所に至った」と話す。
同店は、車いすの人でも入店できるスロープ、車いすや赤ちゃん連れでも使いやすいトイレを備えるほか、絵本や玩具、時間の見えるタイマーやデジタルメモパット、点字メニューなども用意する予定。
三角屋根の建物の「さんかくカフェ」はオープンに向け、建築工事が始まっている。横山さんは「『子どもに日本の伝統行事を伝えたい』『高齢者や認知症の方に昔を思い出してもらいたい』『障がいのある人にも地域のイベントに参加してほしい』という思いで餅投げを行った」と話す。
当日は、地域の人や関係者が数十人ほど集まり餅を拾った。横山さんは「私たちを支えてくれている人たちがイベントに参加してくれて、とてもうれしい。餅投げを主催するのは初めてで新鮮だった」と振り返る。
「さんかくカフェには、わたし、あなた、地域という3つの意味が込められている。カフェを通じて、ちょっとした悩みを相談できるようなつながりを増やしていきたい」とも。