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日赤埼玉県支部が水上安全講習会 オンラインとのハイブリッドで

水上安全法講習会のオンライン配信を行う職員

水上安全法講習会のオンライン配信を行う職員

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 日本赤十字社埼玉県支部(さいたま市浦和区岸町3)が1月24日、水上安全法講習会を実際のプールとオンラインのハイブリッド型で開催した。

コロナ禍を意識した水上安全法の講習会の様子

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 水の事故に遭った際の救助や手当の方法を学んでもらう同講習会。本来の受講日数は3日間だが、新型コロナウイルスの影響で密を避けることが難しくなり、2年前から開催の中止を余儀なくされていた。今回は、プール監視や溺者救助の方法といった内容に絞り、市内の室内プール「沼影市民プール」(さいたま市南区沼影2)を会場に対面で開講。ダブレットを使いオンラインによる同時配信も行った。

 対面での講習には、プール監視員、幼稚園教論、親子など19人が参加。オンライン配信は、県内外のボランティアスタッフや関係者20名が視聴した。指導に当たったのは、同支部の水上安全法指導員7人。プールの形状やの違いによる危険性などについて実例を交えて解説するとともに、実際の監視台に上がり監視の目の死角を確認させるなどの体験を行った。水中では、指導員が頭部を強打している溺者を発見したという想定のもと、頸椎を守りながらの引き上げから一次救命処置まで一連の流れを実演し、参加者も一次救命処置を体験した。

 指導員の會田孝志さんは「通常の講習会の参加には、400メートルの連続水泳や5分間の立ち泳ぎができる人という条件があり、仕事などで知識や技術が必要となる人の受講がほとんどだった。今回は、オンライン配信で参加条件を緩和したことで、受講が難しかった人にも参加してもらえた。フェースシールドを着けながらのオンライン配信は、音が届きにくいなど問題点はあるが改善しながら今後も続けていきたい」と話す。

 50代の参加者は「溺水者の頸椎を守りながらの救助方法や、監視台からの監視の際に死角が生まれること
など、具体的に理解できた。即実践できる内容でわかりやすかった」と話す。

 プールや海水浴の他に、近年ではアウトドア人気に伴い川でのレジャーが増加し、事故が多発しているという。指導員の伊東美樹さんは「水遊びをする人は多いが、水の事故に関する救護方法を学ぶ人は少ない。ハイブリッド型にすることで多くの人に学べる機会を提供できる。一般の人にも安全な水辺の救護方法を広く伝えていきたい」と話す。

 2月に開催が予定されていた講習会は新型コロナの感染防止のため中止となったが、日赤県支部では、外部団体や企業から水上安全法講習会などの講習講習依頼も随時受け付けている。

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