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浦和のパウンドケーキ店「くみぱうんど」が6周年 埼玉県産小麦粉と卵を使う

店主の小野公美さん(右)と姉でスタッフの小野二三江さん

店主の小野公美さん(右)と姉でスタッフの小野二三江さん

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パウンドケーキ専門店「くみぱうんど」(さいたま市浦和区仲町2)が12月、浦和に実店舗をオープンして6周年を迎えた。

6年前の実店舗オープンを機にレシピを開発した「浦和プレミアムカスタード」(400円)

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 パウンドケーキをテークアウト、イートインで提供する同店。さいたま市出身の店主・小野公美さんは事務職として一般企業に就職したが、幼い頃好きだった菓子作りへの思いが再燃。仕事を辞め、製菓学校に入学したという。通学と並行してカフェやケーキ店で製造や販売などの経験を4年ほど積み、2009(平成29)年にネット販売で独立した。

 当初はフランス菓子を提供していたが、1年後にパウンドケーキ専門通販へと転換。小野さんは「独立後は他店との差別化を迫られ方向性を模索していた。『商品のおまけのパウンドケーキがとてもおいしかった』というお客さまからの声をきっかけに、改めてパウンドケーキのレシピを考えてみると、素材の味が前面に出やすく、アイデアも次々と湧き、専門店にすることを決断した」と振り返る。

 通販と並行して行ったイベント出店では顔なじみの客も増えた。「買い手の表情が直に見えることに喜びを感じた」という小野さんは2015(平成27)年12月、浦和区にテークアウト専門店をオープン。今年1月には4席のイートインスペースを併設した現在の店舗へと移転した。小野さんは「紅茶専門店に勤務していた姉と共に、紅茶とパウンドケーキが楽しんでもらえる空間を新たに作りたかった。移転の際のクラウドファンディングでは多くの方に支援してもらい、たくさんの勇気を受け取った」と振り返る。

 「パウンドケーキには地元の素材を使いたかった」という小野さんは、埼玉県産の小麦粉「桜つばめ」、久喜市の卵を使用。「桜つばめは水分が多くしっとりしている。他の材料と混ぜ合わせる際に空気をたっぷり含ませるなど、粉の特徴に合わせ製法を調整した」と話す。

 パウンドケーキは「プレーン」(290円)、「お抹茶大納言」(340円)など定番商品のほか、「おいもとりんご」(340円)などのシーズン商品、12月限定の「ティラミス」(360円)などの月替わり商品など15種類前後を販売する。オリジナルの「くみぱうんどブレンド」(150円)をはじめとした7種類の紅茶も提供する。

 小野さんは「ケーキの試食などをし過ぎて体調を崩した経験もあるため、お客さまには体に負担の少ない安心して食べられるケーキを届けたい。『孫が来るから』『娘への土産に』と、身近な人を思って購入してくれるお客さんの声を聞くと、思いが届いているようでうれしい」とほほ笑む。「今後は周りの店とともにミニマルシェなども開催できたら」と意気込む。

 営業時間は11時~19時(日曜は17時まで)。月曜定休。

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