さいたま市立原山公民館(さいたま市緑区原山2、TEL 048-882-8321)9月30日・10月1日、「文化祭」が開催され、地域住民と施設の高齢者が共同で生けた花が展示される。
毎年この時期に行う同館の文化祭。近隣の小中学生や公民館で活動する団体の作品を展示し、ワークショップなども行う。生け花展示を企画したのは同館の生け花グループ「さくら草」と近くの「デイサービスぱる浦和」で生け花を指導する岡田理香さん。古流松藤会教授の岡田さんは、生け花教室を閉めた約20年前から公民館や施設などで教えている。「施設で生け花を習う人は、介護が必要な方もいる。一生懸命に取り組んでいて、発表の場があればと思っていた。少しでも地域とのつながりを持ってほしいとも願っていた。公民館の館長が承諾してくださったおかげで共同の展示ができた」と岡田さん。
生け花を教える中で、不用品の和服や楽器、自転車など斬新な発想でも花を表現してきた岡田さん。文化祭前日の生け込みでは、「さくら草」のメンバー11人と施設で花を習う70~90代の6人が参加した。リンドウやキキョウなど約10種類の草花と道に落ちていた古木を使った。「この空間に花を挿してみて」とメンバーから教わりながら、施設の高齢者は順番にゆっくりと花を生けた。
参加した浦和区在住の70代女性は「若いころは花を習っていたが、見事な出来栄え。花を見ると気持ちが和む」とほほ笑む。「さくら草」世話役の小沢初代さんは「完成したのを見ると力強さが現れている。皆さんの力が集まったみたい」と喜んだ。
開催時間は9時~16時。入場無料。