
全日本プロレスラーとお金や働くことの大切さを学ぶ「りそなグループキッズマネーアカデミー」が8月25日、埼玉りそな銀行(さいたま市浦和区常盤7)さいたま営業部講堂で開かれ、小学4~6年の34人が参加した。主催は同行・北浦和エリア。
同企画は、りそなグループが2005(平成17)年に始め、今年で20年目を迎えた。全日本プロレスとのコラボは今回が初の試み。北浦和で創業し、同行と取引のある武蔵工業(東京都文京区)の代表で、「オールジャパン・プロレスリング」(同)の福田剛紀(つよき)社長が企画に関心を持ったことをきっかけに、北浦和エリア限定イベントとして実現した。
開校式では、同講座で「校長」を務める同行北浦和支店の今野秀俊支店長が「プロレスラーに負けないくらい、明るく元気よく取り組んでほしい」とあいさつ。その後、埼玉県にゆかりのあるプロレスラーで、志木市出身の綾部蓮選手と、かつて吉川市の「健介オフィス」に所属していた宮原健斗選手の2人が入場曲に合わせて登場した。講座が始まると、小学生と同行員が7チームに分かれ、「就職」から「老後」までのお金と人生に起こりうる出来事の関係を考えるすごろく形式の「人生やりくりゲーム」に挑戦。両選手は各チームを回り、自身の「お金」にまつわるエピソードを話しながら、小学生と一緒に「人生を豊かにするお金の使い方」について考えた。
同ゲームは、給与などの収入を投資に回して増やす作戦や、大きな買い物についてチームで話し合って選択し、「退職後」に手元に残る資産を計算するもの。「家の購入」の場面では、貯金額から「中古マンション」を購入するチームや、「中古物件は将来価値が低くなるかも」という同行員の発言を聞き「新築一戸建て」を選んでローンを組むチームもあった。「交通事故」などに遭ったチームからは「保険に入っておけば良かった」という声も上がった。途中、両選手の得意技を当てる「ボーナスプロレスクイズ」も実施。
最後の「精算」では、司会役の同行員が「お金は多い、少ないではなく、いかにうまく運用や選択をして豊かな生活を送るかが大切。帰ったら今日の学びを家族とも話してほしい」と呼びかけ、ゲームは終了した。休憩を挟んだ後は、両選手が「筋肉トレーニング教室」を行い「毎日500回やっている」というスクワットや腕立て伏せに子どもたちが挑戦した。修了式では、両選手が子どもたちに修了証書を手渡した。
今野支店長は「子どもたちも生き生きしており、楽しく取り組んでいる様子が見られて良かった。夏休み最後の良い思い出にしてもらえたら幸い。今後も、北浦和に本社を構える銀行として、『地元への愛』を深めてもらえるような運営をしていきたい」と話す。福田社長は「ずっと、地域のためにやれることはないかと考えていた。今回は、普段子どもたちに関わることの少ない選手たちにも良い機会になったと思う。プロレスに興味を持つきっかけにもなれば」と期待を込める。
さいたま市在住小学6年の高橋惣佑君は「母の勧めで参加した。お金のプロと一緒に運用を考えるのは楽しかった」と振り返り、東久留米市から参加した小学4年の小日向紳君は「以前参加して楽しかったので応募した。将来も資金運用してお金を増やしてみたい。プロレスラーの人とは少しだけお話できた」と話していた。