市民会館うらわ(さいたま市浦和区常盤)で12月16日、食の安全をテーマに専門家と市民が共に考える「サイエンスカフェ」が開催された。今回のテーマは「食品添加物は危険?」。主催は、さいたま市保健福祉局保健部食品・医薬品安全課。
市民に食の安全について理解を深めてもらおうと「サイエンスカフェ」と題し、食中毒予防や健康食品などをテーマに2010年から年2回開いている。今回は定員を大きく上回る約50人が参加した。
情報を提供した専門家は実践女子大学名誉教授の西島基弘さん。テーブルにはお茶とお菓子が用意され、音楽をかけながら和やかな雰囲気で始まった。
西島さんは資料をスクリーンに映しながら、「安心と安全の違い」「添加物の平均摂取量」など10以上の項目について1時間にわたり話した。「食品添加物は、指定されるためには安全性など非常に厳しい条件が細かく決められている」と実験内容を詳しく紹介すると、参加者は驚きの表情を見せた。
40代の主婦は「小さい子どもがいるので、食品添加物がただ良くないと思って避けて買っていたが、資料を見て話を聞いて安全性が確保できているのが分かった。これからは神経質にならず食事をしたい」と話す。60代男性は「一般の食品には添加物がほんの微量しかなく影響がないのが分かった。一つの食材ばかりではなく、気にせず、いろいろ食べていればいい」とほほ笑む。
同市食品・医薬品安全課の中地佐知江さんは「サイエンスカフェで知識を深め、日常生活に生かしてほしい。皆さんが興味のあるテーマに焦点を当てて企画していく」と話す。