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埼玉県立近代美術館で初の高校生アーティスト個展 動画493万回再生

apipoさんの作品「材料集め」

apipoさんの作品「材料集め」

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 高校生アーティストapipo(あぴぽ)さんのペン画展が、埼玉県立近代美術館(浦和区常盤9)で4月2日から、開催される。

Apipoさんの制作風景

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 apipoさんは吉川市在住で、県内の通信制高校に通う高校1年生。2020年、中学1年生のときに初めてギャラリーカフェで個展を開き、今回は5回目の個展となる。

 母親の滝沢由香さんによると、apipoさんは幼い頃から場面緘黙(かんもく)症、自閉症スペクトラムなどの発達障がいを抱えており、現在も周りとのコミュニケーションが難しい。幼稚園の頃にペン画を描き始め、小学校中学年にはアトリエに通い始めた。滝沢さんは「絵を描いているときの集中力はすさまじく、まばたきすら忘れて目を真っ赤にして描いていることもある」と話す。

 apipoさんが小学生の頃からインスタグラムで作品を公開してきたが、2021年に象をテーマにしたペン画のメーキング動画を公開したところ話題となり、493万回再生された。以降、メーキング動画をアップする度に100万回以上再生される人気アカウントとなっている。

 同館で個展を開くことになったきっかけは、apipoさんが小学生の頃に同館を訪れて感激し、「いつか、この美術館で作品を展示したい」と話したことから、昨年、由香さんが一般も展示室を借りられることを知り、「ダメ元で」申し込んだという。高校生の個展は過去に例がなかったため、過去の開催実績や作品などの資料を提出し、開催が決まった。

 今回の個展はモノクロの精密なペン画をメインに約90点を展示する。代表作となる「材料集め」は、発明家の博士と助手の2人が、ごみ山の中から新しい発明のための材料を集めるシーンを描いたもの。

最近では市民団体などからTシャツのデザインやキャラクターの制作を依頼されることもあるという。apipoさんは「絵を描いていて楽しいし、人の役に立てることがうれしい。今後も作品作りと高校生活を両立していきたい」と話す。

 「apipoのペン画展」は一般展示室4で開催。

開館時間は10時~17時30分(入館は17時まで)。入館無料。4月7日まで。

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