北浦和駅西口の古着店「DIG MART(ディグマート)」(さいたま市浦和区常磐9)が7月23日で1周年を迎えた。
古着好きの店主が本業の傍ら2022年7月にオープンした同店。無人・24時間営業で運営している。「古着はずっと好きだった。さまざまな業態で無人の店舗が増えてきた今がタイミングだと思い1年前に開店した。接客する店員のいない無人店舗、かつ店の開け閉めの必要のない24時間営業なら本業と好きなことを同時にやれると思った」と店主は振り返る。
店内には90年代アメリカの古着を主にそろえ、週3回、新商品を入荷している。客は店内で自由に試着して商品を選ぶ。ハンガーに刻印されたロゴの色で価格が決まっており、客は自分で箱に代金を支払い購入。支払いは現金のみで釣りは出ない。価格は2,000円~7,000円で1,000円単位で6段階設ける。
店主は「オープン時には反対意見もあった、無人・24時間営業の形式で1年間やってきたが、とてもうまくいっている。24時間営業だと客は仕事帰りなどの遅い時間でも買い物を楽しめる。接客するスタッフがいないため、客は友人同士やカップルで自由にゆっくりと商品を選ぶことができる。人件費がかからない分、価格を安めに設定できるメリットもある」と話す。このビジネスモデルを学びたいとの問い合わせも多いという。
「店員に接客されない気軽さもあり、幅広い世代の客が来店する。高齢の夫婦がフラリと立ち寄り試着後、購入した時はうれしかった」と店主。店内には客が自由に書き込めるノートを置き、多くの客からのメッセージが残されている。店主は、そのメッセージに一つ一つ返事を書いている。
店主は「2年目を迎え、さらにアメリカの古着の良さを広めていきたい。古着は質の良いものを長くおしゃれに着ることができ、まさにSDGsでは」と話す。9月上旬には武蔵浦和に2店舗目をオープン予定。