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1200年の歴史を刻む田んぼで2年目の里山体験 今年はプログラム拡充

1200年以上の歴史があり、小さく様々な形をした昔ながらの田んぼが広がる塚本地区で、田んぼや里山体験プログラムが行われる。

1200年以上の歴史があり、小さく様々な形をした昔ながらの田んぼが広がる塚本地区で、田んぼや里山体験プログラムが行われる。

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 さいたま市西部の荒川沿いに広がる1200年以上の歴史のある田んぼで、米作りや自然環境、里山の文化などを体験できるプログラムが5月14日から、行われる。

1200年の時を刻む田んぼでの、田植え体験の様子

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 体験プログラムが行われるのは、さいたま市桜区塚本地区の荒川河川敷に広がる約90ヘクタールのエリア。2022年、有志による「塚本郷・Re農vationプロジェクト」がスタートし、地域再生の取り組みが始まっている。同地区の特徴について、プログラムを企画した安部邦昭さんは「この地域では条理遺構が確認されており、少なくとも1200年以上にわたって田んぼが営まれてきた地域。小さく、さまざまな形をした昔ながらの田んぼが残されており、トンボやカエル、さまざまな植物はもちろん、今も川から田んぼに魚が上ってくる貴重な環境」と説明する。「都心からも車でわずか30分のロケーションにあり、里山を体験する場所にはもってこい」の場所で2022年、体験プログラムを始めた。

 体験プログラムでは、田植えや田の草取り、稲刈りや脱穀といった米作り体験、水草を使って編む「七夕馬」、わら細工などの文化体験のほか、魚の上がる小川づくりや水草の生える湿地づくりなど、里山環境を再生する取り組みなども予定する。「この地域には元々家が立っていたが、今では取り壊され竹やぶになっている。こうした竹を伐採して、稲を干すための矢来を作るほか、竹細工のクラフト作りなどを行うことで、体験することが地域の再生につながるようなプログラムを予定している」と安部さん。

 こうした企画は、地域住民も巻き込みながら徐々に広がりを見せている。竹やぶを整備した場所では4月に初のプチマルシェを開いたほか、観月たき火会なども開いている。

 2年目となる体験プログラムでは、プログラム内容を大幅に拡充したほか、参加チケットをクーポン制とし、参加者が都合に合わせて好きなイベントに参加しやすい方法を採用した。

 安部さんは「少なくとも1200年続いてきた田んぼも高齢化が進み、あと10年保てるかどうかの瀬戸際。米を作って売るというものづくりから、里山の営みや自然環境などを楽しむことができるコト消費の地域に変えることで、貴重な環境の存続につなげていきたい。この地域の魅力をさまざまな角度から体験できるプログラムを用意しているので、多くの人に体験してほしい」と参加をかびかける。

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