ブリューパブ「U.B.P BREWERY（ユー・ビー・ピーブルワリー）」（さいたま市浦和区高砂2）が初めて醸造したビールが1月20日、開栓される。

初仕込みに集まったメンバー

　ビール醸造所とパブを併設した同店は、パブ部分の営業を2022年8月に開始。12月7日に、年間60キロリットル以上の製造が必要な「ビール製造免許」をさいたま市内で初めて取得し、ビールの醸造を始めた。

　初めての醸造作業は、醸造長の鰐川崇さん、代表の小林健太さんとスタッフに加え、醸造アドバイザーでブルワリー「Brasserie Knot（ブラッスリーノット）」（北海道鶴居村）代表の植竹大海さん、以前からビール造りでコラボレーションしている寒菊ブルワリー（千葉県山武市）の風間貴仁さんらが立ち会い行われた。植竹さんが粉砕したモルト（麦芽）を、鰐川さんがタンクに入れてかきまぜると、醸造所内にはほのかに甘く香ばしい匂いが広がった。

　20日に開栓するビールの種類はペールエールの「おてやわらかに #1」とベルジャンウィットの「白わに #2」。続いてIPA、ヘイジーIPA、ESB、インペリアルスタウトとスタイルの異なるビールを1000リットルのタンクで醸造しており、出来上がり次第、パブのタップにつないでいく。鰐川さんは「ようやく醸造を始めることができて良かった。設備を使いこなして、これからどんどんおいしいビールを造りたい」と意気込む。醸造したビールは系列店の「BEER HUNTING URAWA（ビアハンチングウラワ）」（北浦和4）、「BEERNOVA URAWA（ビアノヴァ ウラワ）」（東仲町25）でも同日から提供する。

　今後醸造するビールは、「U.B.P」の頭文字になぞられて「Ultras series（ウルトラスシリーズ）」「Base series（ベースシリーズ）」「Proud series（プラウドシリーズ）」の3シリーズの展開を予定。ウルトラスシリーズは、大量のフルーツを使ったスムージーサワーエールなど「インパクトと遊び心のあるビール」と紹介する。ベースシリーズは、基本的なビアスタイルの他、地域の農産物を組み合わせるなど、浦和の地に根付くビアカルチャーを発信するという。プラウドシリーズは、「誇り高きサッカーのまちのクラフトビール」をコンセプトに、元浦和レッズの鈴木啓太さん、グラフィックデザイナーの角田修一さん、「T.Y.HARBOR BREWERY（ティー・ワイ・ハーバー ブルワリー）」の醸造長で浦和出身の阿部和永さんが参画して造る。

　小林さんは「免許取得まで長い時間がかかったが、やっと浦和の街で造ったビールを提供できる。Jリーグも2月に開幕するので、ビール片手にフットボールを楽しむ風景を浦和に根付かせたい」と期待を込める。

　営業時間は11時30分～21時30分（ラストオーダー、冬季のみ日曜は17時30分まで）。火曜定休。臨時休業や営業時間の変更はSNSで知らせる。