さいたまゆかりのミュージシャンや店舗による手作り野外フェス「秋ヶ瀬フェス」が10月25日、無観客配信ライブを行う。
「地元を盛り上げるイベントがしたい」「1970年代にイベントプロデュース集団ウラワロックンロールセンターが開催した田島ヶ原フリーコンサートが行われていた場所で新たな試みを」との思いから有志が集まり、2016(平成28)年に始まった同フェス。
毎年秋に開催し、年々参加者も増えていたが、2019年は会場である秋ヶ瀬公園が台風19号で浸水した影響で、開催することができなかった。開催予定当日、同フェスに賛同する人たちが復旧作業ボランティアのため集まり、来年開催への希望とともに会場を整備したという。同フェス実行委員の斉藤茶微江さんは「秋ヶ瀬フェス2019は確かに開催された。音楽も出店もなかったが、そこには泥に埋まった工具や機械、会場を鮮やかに彩るはずだった手作りの装飾があった。集まったボランティアで、泥を洗い運び出し『復旧作業』という形でフェスが行われた」と振り返る。その思いを受け、新型コロナウイルスの流行の中でも準備を進め、出演メンバーや出店者への打診は済んでいたという。
斉藤さんは「フェスを開催すれば多くの人が集まるので、新型コロナウイルスの流行が収まらない限り開催が難しいのは分かっていたが、『2020年は必ず開催し、2019年の分まで楽しむ』という皆の想いも届いていたし、主催者の我々もできる限り開催したかった。何度も話し合いを重ね、9月に苦渋の決断で会場での開催は『中止』の結論を出した。代わりに、皆さんへの感謝を込めて、配信ライブを行う」と話す。
配信会場は西浦和のカフェ&バー「Honeybee(ハニービー)」。出演は、PANTA〈頭脳警察〉、Indus&Rocks、新月灯花。転換幕間には、これまでの秋ヶ瀬フェスのダイジェスト映像配信や、実行委員のトークなども予定している。ライブ配信はユーチューブの「秋ヶ瀬フェス」チャンネルで配信される。投げ銭制で、来年の開催時への協力を募る。
開催時間は16時45分~21時。