北浦和駅東口のパン店「エトアール」(さいたま市浦和区北浦和1、TEL 048-831-2055)が現在、近隣の飲食店にパンを提供しコラボしている。
2019年12月に6周年を迎えた同店。周年イベントでも近隣店舗とのコラボ商品を販売するなど、地域に根差したパン店として愛されてきた。
店主の西岡東輝さんは、新型コロナウイルスの影響で外出自粛が要請される中、近隣の飲食店が大打撃を受けているのを見て力になりたいと思ったという。「テークアウトのノウハウがない飲食店が急にメニュー開発したり宣伝したりするのは大変。パンを提供することでテークアウトの目玉商品が作りやすくなり、コラボ商品ということで話題性もあるのではないか」と考え、飲食店に格安でパンを提供することに決めた。
北浦和のフレンチレストラン「Bistro Coeur(ビストロ クゥー)」にはフランスパンを提供。歯切れが良く食べやすくなるように生地を改良した。Bistro Coeurではこれに伊達(だて)鶏の鶏ハム、霧島豚のスモークハム、スペイン産生ハム、レバーパテ、大根ラペ、キャロットラペなどを挟み「バインミー」(700円)として店頭でテークアウト販売している。
北浦和のカフェ「sweet fish(スウィートフィッシュ)」には食パンを提供。手作りのタンドリーチキンやキャロットラペなどを挟んだサンドイッチが同店店頭で販売されている。
浦和のビアバー「BEERNOVA URAWA(ビアノヴァ ウラワ)」にはバーガーバンズを提供した。ラム肉のパテを挟んだ「クラシックラムバーガー」(店内1,100円、テークアウト980円)がBEERNOVA URAWAで販売されている。
今後、他の近隣飲食店ともコラボを予定しているという。西岡さんは「これからテークアウトメニューの開発を考えている飲食店も、パンの需要があれば声を掛けてほしい」と呼び掛け、「新しいことを始めると気持ちが盛り上がる。作り手が楽しい気持ちを忘れずに、この困難な時期を乗り越えたい」と意気込む。