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武蔵浦和のリノベーションカフェが1周年 マンション一部屋改築、「誰でも気軽に」

マンションの一部屋をリノベーションした店内(撮影:たまPhoto 玉利彰大さん)

マンションの一部屋をリノベーションした店内(撮影:たまPhoto 玉利彰大さん)

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 マンションの一室をリノベーションしたカフェ「まるて(Marute)」(さいたま市南区鹿手袋6)がオープン1周年を迎えた。

「ぱにーに コンビーフ半熟卵のせ」と「本日のスープ」

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 子どもからお年寄りまで幅広い世代が、食事や休憩、仕事などさまざまな時間を過ごせる空間を作ろうとオープンした同店。マンション1階部の一部屋をリノベーションし、パニーニやスープ、デザートメニューなどを提供する。

 同店をプロデュースした望月陽子さんは「地域づくりをしたかったというよりは、地域にこんな場所があったらいいなという思いで始めた」と話す。所有するマンションの一部屋をカフェにすることで「住人同士が気軽につながれる場所、地域の人々がふらっと寄れる場所作り」を目指し、客同士の会話が生まれやすいよう店内にはダイニングテーブルを配置。お年寄りと子ども連れの親子が交流する姿や、同店を手伝う望月さんの母との会話を楽しみに来店する客もいるという。

 同店の内装は建築家の藤野高志さんが手掛けた。施行を進める上で「そこにあるものと向き合うことを心掛けた」という藤野さんは、施行中に見つけた壁の背後にある素材や天井の隙間にある空間、窓から入る光などの価値を見つめ直し、新しい空間に再配置していったという。和室だった空間には畳を残し、板とは違った温かみを靴の上から感じられるよう工夫した。「最初は靴で畳を踏むことを戸惑う方もいるが、ふわっとした感触に皆さん驚かれる。子どもはその感覚が面白いようで、板の間と畳を行ったり来たりする様子も見られる」と望月さんは笑顔を見せる。

 メニューは「赤ちゃんからお年寄りまで、優しい味を提供できるように」をコンセプトに、季節の野菜を使った「本日のスープ」(350円)や、ショウガやナツメ、クコの実など7種類の具を煮込んだ「薬膳スープ」(400円)のほか、北海道十勝産の小麦粉と3種類の全粒粉を合わせた生地で焼きあげたパンで仕上げる「ぱにーに」(300円~)などを提供する。一般的にハード系のパンを使うことの多いパニーニだが「誰でも食べやすいように柔らかいパンで用意している」と望月さん。自家製のレモンシロップを使った「自家製レモネード」(450円)のほか、望月さんの自宅でなる梅を使った梅ジュースや甘酒など、望月さんの母手作りのドリンクを季節限定で提供することもあるという(価格は全て税別)。「全商品テークアウトも可能なので、お気軽に立ち寄っていただければ」とも。

 望月さんは「この店のプロデュースにあたって、藤野さんには『器の大きい空間にしてほしい』とお願いした。どんな人もどんな時間も受け入れられるような場所にしていければ。今後はランチメニューなども展開して、食事の幅も広げていければ」と意気込みを見せる。

 営業時間は9時~17時。火曜・水曜定休。

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