さいたま市で2016年に開催した「さいたまトリエンナーレ2016」の記録集を作るためのクラウドファンディングが始まった。
「アートへの入り口をつくる」「身近なあの人のためにつくる」を活動理念に発足した「メディアラボ」
「さいたまトリエンナーレ2016」は2016年9月から12月にさいたま市で行われた国際芸術祭。市内の3会場を中心にたくさんの展示やイベントが行われた。クラウドファンディングで資金を募るのは同イベントのサポーターの有志でつくる団体「メディアラボ」。「アートへの入り口をつくる」「身近なあの人のためにつくる」を活動理念とし、昨年6月10日に結成。その後、地域でイベントを行うなど、活動を展開。現在46人のトリエンナーレサポーターが参加している。
メディアラボ代表の直井薫子さんは記録集を作るきっかけについて「通常の記録にはアーティストの作品などだけで、市民の中にある気付きが残らない。トリエンナーレが市民の心にどのような変化をもたらしたか、それが評価につながるのではないか。次回につなげていくためにも、市民の思いを言葉として共有する必要がある」と話す。
目標金額40万円を集めて、記録集の発行費用に充てる。募集は4月25日まで。支援は2,000円から2万円まで8段階に分かれる。すべての支援者には記録集が一冊送られる。支援金額により、プラスアルファとしてTシャツ出版記念パーティーの招待状、アート作品などのお返し品も送られる。
直井さんは「これはただの報告書ではなく、始まりの記録集であり、自分たちのまちをより面白くする本であると考えている。過去の記録ではなく、自分のまちに起こっている自分ごとと考えて読んでほしい」と呼び掛ける。