カフェ「カンタービレ」(さいたま市中央区鈴谷)で12月9日、大人に絵本を読み聞かせて心に感じたことを語り合うイベント「大人の絵本時間」が開催された。
「夜の大人の絵本時間」でギターを入れて絵本を読む、まりろさん
絵本を通じて感じたことを素直に伝えて心の交流を楽しんでもらおうと、絵本セラピスト協会認定絵本セラピストの「まりろ(森實摩利子)」さんが、4年前から行っている同イベント。夜にもできないかとの要望に応え、「浦和えほん部」の協力により、カフェカンタービレで夜の部を行った。
ヘルシーカフェ「のら」(さいたま市南区鹿手袋)では11月30日、午前に同様のイベントを行い地元女性ら3人が参加。「みんなちがって…」をテーマに、まりろさんが選んだ絵本を読み聞かせた。「主人公をどう思うか」との問いに、参加者はワークシートに感じたことを記入し発表。「こんな性格になりたい」「子どもに似ていることに気が付いた」など一人ひとり意見を発表した。
初参加という60代女性は「絵本を題材に心の中を話せたようでスッーとした。人の話を聞くと気持ちが温まる」と笑顔を見せる。
夜のイベントには、20代から50代の主婦や会社員が13人参加。「大切なもの」をテーマに、ギターの音を入れながら、まりろさんが絵本を読んだ後、グループに分かれ、酒を飲みながら交流会を行った。
参加した40代女性の一人は「お酒を飲んでリラックスしながら、自分の感情を引き出してもらった。周りの前向きな話も聞けて新鮮」と話していた。
まりろさんは「絵本の力を借りて、感じたことを裏表なく自然に口に出すのは最高の癒やし。人とのディスカッションの中で新しい発見もあるはず。大人ならではの絵本の楽しみ方があることを広めたい」と話す。