
JR北浦和駅西口にあるイオン北浦和店(さいたま市浦和区常盤10)が老朽化に伴う建て替えのため、9月30日で一時休業した。最終営業日の同日夜、店内ではセレモニーが開かれ、長年地域に親しまれてきた店舗の歴史を振り返った。
1980(昭和55)年10月、「ニチイ北浦和ショッピングデパート」として開業した同店。その後、「サティ」「イオン」と店名を変えながら45年間にわたり営業を続けてきた。休業を前に、約1カ月間にわたり休業セールを行い、多くの買い物客でにぎわった。
セレモニーには多くの利用客や従業員が集まり、涙ぐむ姿も見られた。加藤誠店長はあいさつで、思い出コーナーに利用客から2900枚以上のメッセージが寄せられたことに触れ、「『ありがとう』『寂しい』『(再開を)待っています』『大好きです』という言葉があふれ、この店が愛されていたと実感した」と話した。
週に1度は買い物に来ていたという近隣の主婦は「食料品ももちろんだが、夜の8時に子どもに言われて翌日必要な雑巾や図工の材料を買いに走るなど、本当に世話になった。子育ての思い出とともにあるので休業はとても寂しい」と話していた。
イオンは建て替え後、再び新店舗を開業する方針。