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さいたまの野菜をふんだんに使ったカフェが移転 作り手の思いをつなぐ場に

スペイン産ワインと前菜盛り合わせ

スペイン産ワインと前菜盛り合わせ

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 「LJ cafe(エルジェーカフェ)」が「THE LJ(ザ エルジェー)」(さいたま市桜区町谷1)として移転開業し、12月8日で1カ月がたった。

店主の遠藤智美さんと看板犬のエマちゃん

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 築50年の空き店舗を改装して営業を始めた同店。桜区で採れた野菜や米を使った料理のほか、スペイン産ワインやコーヒーを提供する。店名の「LJ」には「つなぐ(Link)」と「楽しむ(Joy)」という意味を込め、「地域で作られたものを地域で食べる『循環』を作り、作り手の思いをつなぐ場所でありたい」という思いを込めているという。

 店主の遠藤智美さんは「元食堂で20年以上空き店舗だったこの建物を見つけ、家主の方に直接交渉した」と振り返る。塗装の一部や看板などは手を加えず、残せるものは残して改装したという。現店舗の看板や店の裏にあるハーブ園の木枠は、当時の棚板やカウンターなどから作ったもの。そのまま譲り受けた鍋などの道具や食器も使っている。遠藤さんは「建物を『つなぐ』挑戦にもなっている」と話す。

 ランチプレート(1,750円ドリンク付き)では、「チキンのトマト煮込み」「季節のお野菜グラタン」などの週替わりのメイン料理と、副菜に有機農業を営む木曽農園(桜区)の採れたて野菜を提供する。夜の営業では、季節の魚や肉、旬の野菜などの小皿料理のほか、野菜たっぷりの「前菜盛り合わせ」(1,400円)や「干し柿とクリームチーズのブルスケッタ」(550円)などワインに合うメニューもを用意する。

 遠藤さんは「店の庭の渋柿で干し柿を作り、数十年ぶりに料理として提供できた」と話す。バイヤーから取り寄せた、ユーロリーフの認証を得ているスペイン産のワインはランチタイムから注文可能。赤、白、スパークリングをグラス(700円~)で提供する。木曽農園の野菜や「やまとハーブ」のハーブ塩やハーブティー、「珈琲(コーヒー)屋33」が焙煎(ばいせん)したLJオリジナルのコーヒー(豆)も扱い、弁当もテイクアウト販売する。ペットのウサギ用に葉付きニンジンを購入するなど、動物用に新鮮な野菜を求める客も少なくないという。

 常連客で、同店のオープンマルシェにも出店した菓子教室と販売を行う「スタジオルビー」の塚原広子さんは「コロナ以降、『つながり』がさらに大事だと感じた。『人やものをつなぐ』ことや遠藤さんの考え方にも共感している」と話す。

 同店は犬を連れて入店できる。旬な野菜と肉のプレート「わんちゃんご飯」(680円~)も用意している。遠藤さんは、「ドッグカフェではないが、家族の一員としてルールとマナーを守って楽しい時間を共有してもらえれば」と呼びかける。「これからも地域で作られたものを食べる循環の中で、お客さまと一緒に楽しみたい」とも。

 営業時間は11時30分~17時(金曜・土曜は11時30分~14時30分、17時30分~21時30分)。月曜・火曜定休。

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