さいたま市の一軒家カフェ「RENO Cafe(レノカフェ)」(さいたま市浦和区領家7、TEL 048-834-4848)が10月から、モーニング営業を開始している。
与野駅東口から徒歩10分ほどの住宅街にある一軒家で2004(平成16)年から営業する同店。埼玉県産を中心とする国産野菜を使ったランチや手作りのケーキを提供し、ランチの時間帯は主婦層を中心に地域の人々でにぎわう。モーニングでは、厚切りトーストとオムレツを中心にしたプレートや、サラダなどのメニューとドリンクのセットを提供する。
同店を切り盛りするのは、店長でオーナーシェフの川嶋慎一さんと、パティシエの真佑子さん夫婦。慎一さんは「ランチはどうしても混雑し、厨房(ちゅうぼう)に入りっぱなしで、お客さまと触れ合う余裕がなかなか持てないと感じていた。モーニングはよりラフな感じで、ゆっくりとした時間の中でお客さまと接することができたら」と期待する。
モーニングを始めて1カ月がたち、慎一さんは「友達や夫婦でゆっくりとした時間を過ごす方や、仕事の前に立ち寄る女性、打ち合わせに使う男性など、ランチよりも幅広い層に来ていただいている」と手応えを感じている。
モーニングの一番人気は「天然酵母トースト&チーズオムレツ」(660円)。鎌倉の姉妹店「れの かまくら」で作る天然酵母の厚切りトーストと、山形の「紅花たまご」を使ったチーズ入りオムレツ、ローストポテト、ウィンナーなどを盛り合わせたプレートに、ドリンクがセットで付く。ドリンクは紀州備長炭を使って焙煎(ばいせん)したオリジナルのコーヒー「炭焼きブレンド」などから選ぶことができるほか、「バジル鶏とセミドライトマトのサラダ」(660円)なども用意。モーニングのメニューは固定せず、今後はスコーンやアサイーボウルの提供も予定しているという。
もともとは真佑子さんの母が姉妹で始めた店。姉妹の名前が「れいこ」さんと「のりこ」さんだったことから、2人の頭文字を店名に冠している。慎一さんは結婚を機に、2代目として店長を引き継いだ。
このカフェのために建てられた一軒家はくぎを使わない伝統構法で、天然の木材をふんだんに使っており、テラス席や、2階の子ども連れ優先座敷席など39席を備える。最近は「年配の方や子育て中の方など、なかなか家から出られないという方にも、自宅で料理を楽しんでいただきたい」という思いから、テークアウトにも力を入れている。
今年1月にオープンから15周年を迎えた。慎一さんは「子育てをしながらのカフェ経営は大変だったが、今となってはその経験も店の成長につながっていると感じる。子どもと一緒に入れるお店は少ないので、オープン時から掲げる『住宅街のオアシス』というコンセプトはそのままに、これからも三世代で楽しめる店づくりをしていきたい」と意気込む。
営業時間は8時30分~18時(土曜・祝日は11時~、モーニングは平日10時45分まで)。日曜定休。