北浦和の南箇公民館(さいたま市浦和区領家)で2月23日、「英治と達子の手作り夫婦展」が始まった。
会場には、ひな人形やたい、つばき、犬、鶏などのつるしびなのほか、パッチワークや幾重もの紙でできた白鳥の作品など、間宮さん夫婦が作った100点以上を展示している。同館で活動する「彩香生け花クラブ」のメンバーが作品の間に草花を飾り、ロビーや2階、壁などにも彩りを添えている。
技術職の仕事をしていた間宮英治さん(84)は手作業が得意で、達子さん(74)が趣味で作ったつるしびなをつるす棒や布人形の土台などを制作する。「妻は布作品を上手に作っている。せっかく作っても、土台や棒がなく置いたままになっていたらもったいない。棒は、木を切ってネジを指して、黒いペンキで塗ったりして80個は作った。こうして妻の作品を見て、自分も何かやってみたくなった」と英治さんは話す。10年前から英治さんも切り絵やペーパークラフトを行い、最近では達子さんが友人からもらった「荷作りバンドの花」を分解して作り方を覚え、花束にしたという。達子さんは「固いバンドで力もいるし、分解して作るなんて私にはできない。カッターで切り絵も細かい作業ですごい」と褒める。
来場した60代の女性は「一緒の趣味を持つ旦那さんがいてうらやましい。何となく夫婦の温かさが感じられる」とほほ笑む。
展示会を企画した同クラブのメンバーは「夫婦は仲が良く、多くの人に共同で作った作品の数々を一度は見てほしかった。ひな祭りに合わせた飾りで、公民館全体を温かく包んでいるようだ。ほっとしてほしい」と話す。
開催時間は9時~17時。入場無料。3月9日まで。