北浦和公民館(浦和区北浦和、TEL 048-832-3139)で1月20日、視覚障がい者のサッカー選手・加藤健人さんによるブラインドサッカー体験会が行われる。
ブラインドサッカーは、視覚に障がいのある人がアイマスクを着用し、音の出るボールと声を頼りにプレーをするサッカー競技。ブラインドサッカー日本代表として数々の世界大会に出場する加藤さんが「はじめなければ、はじまらない」をテーマに、小・中学生を中心とした体験会や講話を行う。主催は北浦和公民館と南箇公民館で、さいたま市が支援する「人権講座」の一環。
加藤さんは福島市出身で1985(昭和60)年生まれ。小学3年生の時にサッカーを始めたが、高校3年生の時に遺伝性の病で徐々に視力が低下し光を失った。加藤さんは「当時は絶望して家から出ずに引きこもって過ごしていたが、両親がブラインドサッカーの情報を見つけてくれた。最初は難しかったがいつの間にか夢中になり、それが人生の大きな転機になった」と振り返る。
現在、さいたま市内で活動するブラインドサッカーチーム「埼玉T.Wings」のキャプテンも務める加藤さん。頭の中のイメージで服や髪型などスタイルにもこだわり、ブラインドサッカー界のファッションリーダーと呼ばれ「かとけん」のニックネームで親しまれている。男性ファッション雑誌にも掲載され、視覚障がい者が使いやすい時計を企業とコラボでデザインしたこともある。
加藤さんは「自分から始めてみなければ何事も始まらない。一見、困難なことでもまずやってみて、工夫を凝らしていけばできるようになることを知ってほしい。夢や希望を持ってもらうヒントを伝えられたら」と話す。
開催時間は14時~15時30分。参加無料。主に小・中学生が対象(小学3年生以下は要保護者同伴)。申し込みは北浦和公民館(TEL 048-832-3139)か南箇公民館(TEL 048-882-1721)まで。