北浦和の近藤弘さん夫妻の古民家を「近藤さんち(浦和区針ヶ谷2)」と称して、去年10月頃から地域に開放。多彩なイベントが開かれている。
音楽会や落語、味噌づくりなどの貸しスペースとして利用され、口コミやSNS などで「近藤さんち」の存在が広がっている。「水曜日のコンドウサンチ」では、「学び」と「趣味」と「ゆるり」をコンセプトに出店者を募って開催。リビングでは、Facebook講座やIT相談を埼玉情報センターの秋本創さんが行い、隣の和室では手作り雑貨を早川智巳さんが販売。ダイニングでは、主催者でカフェスペースを設けた田中明子さんが、コーヒーとお菓子を提供する。
手作りの布雑貨やF*Pan(エフパン)を出店した早川さんは「ふんどしの緩さとパンティの手軽さを併せ持った新しい形の下着。こういった難しい話も、落ち着いた空間の中で聞いてもらえるので有難い。店舗を構えていないので販売する場所が少なく、喫茶店の一角やイベントなどが中心だった。初めて出店したが多くの人と交流できて楽しい」と話す。来場した40代の女性は「友達に誘われて来たが、居心地が良くてホッとする。地域の集まる場として何か企画できそう」と喜ぶ。
敷地内の新居に住む近藤さんは「今は誰も住んでいないが、60年前は大家族で住んでいた。父は人が集まるのが好きだった。今は、地域の方に活用してもらえてうれしい」と話す。貸しスペースの窓口になっているのは、2階をアトリエとして利用する画家の鈴木香奈子さん。「古民家を活かして来場者にゆっくりした気持ちなってもらえるように、近藤さんの気持ちを汲みながら進めていきたい」と鈴木さん。
料金は、2時間以内1,000円・6時間以内2,000円・1日3000円。