さいたま市桜環境センターの環境啓発施設(さいたま市桜区新開4、TEL 048-710-5345)のビオトープで3月26日、「春の目覚めの生きもの探し」が開催された。
市内のごみや資源物の処理をする同センターは、ごみを焼却する時の熱エネルギーを利用した余熱体験施設やリサイクルなどの環境啓発施設がある。ビオトープは、農業景観を再現し、水田と水辺の生き物を近くで観察するために作られた。これまで、秋に鳴く虫を顕微鏡で見て構造を調べ、虫の生態を調べて巣を作るなどのイベントを毎月開催している。
「春の目覚めの生きもの探し」では、小学生と保護者の約10人が参加。雨の中、ビオトープで自然環境に詳しい同施設のスタッフが、野鳥や水藻、草花を説明し、カマキリの卵を探すなど自然に親しんだ。その後、室内でスミレとホトケノザを観察しながらスケッチ。「スミレは、アリが種を運んできた」「ホトケノザの名前の由来は、葉が仏像の蓮華(れんげ)座に似ていることから」というスタッフの説明に参加者は驚きを見せた。
参加した斉藤勇太君(10)は「虫が好きなので楽しかった。水田に鳥の羽が浮いていて、餌を食べに来ると聞いてびっくりした」と話した。同施設の安部邦昭さんは「ビオトープでは、四季折々に生き物がいてゆっくり観察できる。実際に自然に触れることで、環境問題についても身近に感じられると思う。これからの季節は、生き物が活発に動き、稲作体験などのイベントも企画しているのでお越しいただければ」と呼び掛ける。
開館時間は9時~21時。月曜定休。