さいたま市立高砂小学校(浦和区)で2月21日、彫刻家の林舞衣子さんがワークショップを行った。「美術と街巡り・浦和」の一環。
「美術と街巡り・浦和」は、昨年の「さいたまトリエンナーレ」を契機として開始された民間主導のアートプロジェクト。旧中山道沿いに地元アーティストの作品を展示するほか、街歩きガイドツアーや専門家らの意見交換会も行う。
今回、「美術家派遣プログラム」として、彫刻家で鴻巣市立鴻巣西中学校教諭でもある林さんが5年生の図工の授業に訪れた。「ウレタンスカルプチャー、四角からはじまるかたち」と題し、青や黄色の長さ30センチほどのスポンジマットのような軟らかい素材を使ってワークショップを行った。
カッターで外から中に切り、ねじったり、輪にしてつなげたりしながら立体に仕上げる作業。城や家、花、動物などをイメージして作る児童やねじって大きくすることに夢中になる児童もいて一人一人違った作品ができていった。林さんは約2時間の授業の間、教室を回り「失敗はないよ。自分が面白いと思う形に」とアドバイス。児童は互いに「すごい。それ良い形だね」と話しながら作品を見せ合い、どんどん変わっていく形に驚いていた。
林さんは「楽しみながら作ると、ストレートに形として表れる。イメージして作る子や冒険しながら作る子がいて一人一人違うのが面白い。全部集めて組み立てるとまた違って見える。表現する楽しさが伝われば」と話した。
作品は現在、同校の西側のフェンスに展示されている。3月19日まで。