障害者交流センター(さいたま市浦和区大原3、 TEL 048-834-2222)で10月2日、「第37回 埼玉障害者まつり」が行われた。
ゆっくりと優しい声でパネルシアターをする「ハッピーメロディー」の2人組。
社会への理解を深めて、障がい者の孤立をなくそうと37年前から毎年開いている同イベント。障がい者やその家族、地域住民など約5000人が参加した。
今回のテーマは、今年4月の「障害者差別解消法」施行を踏まえ、「社会から根っこから差別をなくしていこう!」。当日は、社会福祉の現状と課題を発表するシンポジウムも行われた。
特設ステージやロビーでは、ダンスや三味線、コンサート、女子プロレス、大道芸など健常者も合わせて30組以上がパフォーマンスを披露し会場を盛り上げた。
模擬店では、作業所など33の団体が菓子や総菜、手芸品の店を出店、多くの来場者でにぎわいを見せた。屋外では、青空の下でわたあめやコロッケなどを食べながらステージ鑑賞を楽しむ人の姿も多く見られた。
障がい者の娘を持つという母親の一人は「毎年来場している。皆が生き生きしていて、明るくにぎやかな祭り。障がいがあるとかないとか関係なく、みんなで外に出て楽しみたい。そんな社会になれば」とほほ笑む。
NPO法人埼玉障害者センター施設長で実行委員会事務局長の若山孝之さんは「皆の協力で大きなお祭りができた。喜ぶ顔を見られてうれしい。社会では、4月に施行された障害者差別解消法を受けて少しずつ社会の意識が変わってきていると実感するが、今後も多くの人の力が必要」と力を込める。