武蔵浦和駅近くにある京葉流通倉庫(さいたま市南区鹿手袋5)を中心としたエリアで5月28日、家庭の不用品、手作り小物やアート作品などを販売する、フリーマーケット&ワークショップ「シカテ一畳マーケット」が行われた。
街なかにある倉庫スペースを利用した同イベント。人一人が最低限必要といわれるスペース「一畳」を出店者が活用し、思い思いの空間を作り上げる。そうした空間が倉庫一杯に敷き詰められた中で生まれる新しい出会いや地域のつながりを模索する。主催は、発起人であるNPO法人「near design」代表の佐藤真実さんと事務局。
開発が急速に進み新旧の住民の触れ合いが希薄になりがちな武蔵浦和駅を中心とした同エリア。同イベントは鹿手袋地区で新旧の住民が共に過ごせる場所を作りたいと昨年スタート。2回目となる今回はフリーマーケットやワークショップに加え、飲食施設も充実させた。別会場に設けたスペースにはメロンパンや、自転車をこいでかき氷を削り出す「人力かき氷」などのキッチンカーが並んだほか、スタンプラリーも実施。参加者は地図を片手に周辺を散策、活動に賛同する近隣のショップを巡った。
「地元の声で始まった手作りのイベント。前回は搬入のための駐車スペースも無く、予想外に一度に集まった車両で近隣に迷惑をかける場面もあった」と佐藤さん。今回は工夫して搬入のタイミングを少しずつずらすなどして対応し、近隣の理解もありスムーズに進行できたという。当日は地元小学校の運動会や他のイベントなどと日程が重なったこともあり集客が懸念されたが、事前申し込みで早々に埋まった倉庫スペースは出店者と来場者ですぐにいっぱいになった。
前回に続いて参加したという「tokido-tile」の朝川さんはタイルクラフトのワークショップを開いた。「普段の活動は東浦和だが、声掛けいただき参加した。近所の方と触れ合えてとても楽しいイベント。また参加したい」と話していた。
佐藤さんは「今回は地元の社会福祉施設とも連携。高齢者の方も、より地域と触れ合えるものを目指した。参加エリアも大幅に拡大し地元での認知も確実に高まっている。今後も地域で楽しめるイベントを増やしていきたい」と手応えと今後を語った。