中浦和の銭湯「鹿島湯(さいたま市南区別所、TEL048-861-7007)」で4月14日、クラシックコンサート「武満徹ナイト」が開催される。
昭和31年創業の同銭湯は、5年前に三代目店主の坂下三浩さんが後を継いだ。坂下さんはこれまで、東日本大震災のボランティア活動から「地域の絆を深めたい」と地域交流カフェや日帰り旅行など定期的にイベントを開催している。
今回は、銭湯を貸し切ってクラシックコンサートを企画。クラシックギター奏者の久保田耕生さんとソプラノ歌手の福島聡子さんが「武満徹」の音楽を披露する。
武満徹は、1960年代の映画やテレビの音楽を手掛けた作曲家で、数々の賞を受けた実績を持つ。1996年に他界したが、独特な作風が海外でも評価され「世界のタケミツ」と呼ばれている。
福島さんは「武満徹は、クラシックに自由さがプラスされたような音楽でミステリアスな雰囲気の曲やジャズ風な曲が多い。詩は、谷川俊太郎で自然や生命といった言葉がストレートに伝わってくる。趣のある昔ながらの銭湯に合う音楽を選んだ」と話す。飲み物は、ワインソムリエの選んだ赤ワインをグラスで用意。ワインを飲みながら音楽が楽しめる。
演奏間の休憩15分と終演後には、足湯も。浴槽の縁に腰をかけて、温かい湯に足を浸す。坂下さんは「クラシック音楽を身近に感じて、足湯しながら一息ついて、会話も弾んでくれたら。銭湯が初めてという方もお越しいただければ」と話す。浴室の壁面には昨年夏の改装時に、銭湯絵師の田中みずきさんが描いた富士山と埼玉県の武甲山を見ることができる。
18時開演。料金は、前売り・大人=2,000円(当日=2,500円)、中高生=1,000円、小学生=500円(以上、後日使用できる入湯券、ワインまたはジュース1杯付),未就学児無料。申し込みは鹿島湯コンサート実行委員会(TEL080-4182-4523)まで。