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埼玉県立近代美術館でファミリー鑑賞会 子どもと一緒に美術鑑賞を

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 「MOMAS(モマス)コレクション・ファミリー鑑賞会」が2月20日、埼玉県立近代美術館(さいたま市浦和区常盤9)で開催された。MOMASは「The Museum of Modern Art, Saitama」の略称。

サポーターガイドの作品の解説を聞きながら鑑賞できる

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 同イベントは同館の収蔵品の中から年4回展示替えを行い、複数のコーナーを設けて作品の魅力をさまざまな切り口から発信するMOMASコレクション(常設展)を子どもと一緒に楽しんでもらうのが狙い。展示室内を子ども連れの来館者を優先する時間帯とし、ガイドによる解説やスタッフの付き添いも行う。コロナ禍では中止していたが、2024年2月に4年3カ月ぶりに復活した。今回は2013(平成25)年の事業開始から15回目の開催となる。参加者は18組42人(大人22人、子ども20人)でコロナ禍以降では最高人数を更新した。

 受付ではベビーカー(全2台)を無料で貸し出す。持参したベビーカーを受付や展示室内で預けることも可能。男女トイレには全てベビーチェアを完備し、おむつ交換台付き多機能トイレを全フロアに備える。館内には授乳室も用意する。会場に広げたシートの上ではスタッフが見守る中、おもちゃで遊んだり、親や祖父母と一緒に作品を鑑賞したりする子どももいた。

 今回のMOMASコレクション(常設展)のテーマは3つ。「セレクション」ではシャガールやピカソの他、コレクションの名品を紹介し、「特集・木村直道」では、廃品を使ってユーモアのある作品を制作した彫刻家・木村直道の世界を楽しめるようにした。「戦後日本美術の開拓者たち」では、関西の作家を中心に、戦後日本美術の動向を紹介する。さいたま市中央区から家族で参加した母親は「作品のとても近くで筆のタッチまで見られて良かった」、祖父は「散歩途中でチラシを見て参加した。孫に芸術に触れさせてあげたかった」と話していた。

 サポーターガイドの宮川孝恵さんは「短い時間でも文化的なことに触れて、美術の知識を吸収したいという参加者の気持ちがうれしい。とてもやりがいがある仕事。土曜に開催するのアート体感ワークショップ『MOMASのとびら』も子どもたちに人気なので参加してみては」と話す。

 担当部長の栗林雅志さんは「ファミリー鑑賞会の他にも、子ども連れで美術を楽しめるプログラムも用意しているので来館してほしい」と呼びかける。ファミリー鑑賞会は次年度も2回の開催を予定する。

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