岩槻リサイクルセンター(さいたま市岩槻区末田)の防じん壁を活用した壁面アートプロジェクトが10月11日、始まった。企画は藤榮商事(緑区中尾)。
壁面アートは、県道新方須賀線と越谷・岩槻線の交差点「永代橋」近くとなる。
木くず専門のリサイクル施設を運営する同社が、2023年に操業を始めた同施設の、横幅15メートル、高さ4メートルの防じん壁をアート作品発表の場として活用する同プロジェクト。「SDGs」「カーボンニュートラル」「木」をテーマに、さいたま市在住の大学生アーティストRIN SATOさんが制作を手がける。
当初は産業廃棄物施設として透明性を保つために視界を遮る壁を設けていなかったが、今年7月に防じん壁を設置する必要が生じた。地域に貢献できる新たな施策を検討していたところ、地元のつながりからRIN SATOさんとつながったことから企画が始まったという。
同社の新藤友啓社長は「今回の取り組みは、地域社会との調和と持続可能な未来への貢献を目指す当社の思いを形にする初めての試み。RIN SATOさんとのコラボレーションを通じ、リサイクル業界全体のイメージを刷新するとともに、地域の皆さまに新たな楽しみの機会を提供できれば」と話す。
RIN SATOさんは2023年度「二科展」で入選し、「躍動する現代作家展」新人賞を受賞した若手画家。「地域に密着したこの大規模なプロジェクトに参加できて大変うれしい。アートを通じて環境や社会課題への意識を高めることは、私の活動テーマと深く共鳴している。私が描く明るく鮮やかな色彩が、多くの方々に新たな気づきや変化をもたらすきっかけになるよう全力で取り組んでいきたい」と意気込む。
制作期間は1~2カ月を予定しており、制作過程はインスタグラムで随時公開していく。