さいたま市緑区三浦の2反5畝(せ)の畑で、遊休耕作地を活用した子ども向けのサツマイモの苗の植え付け体験の準備として、5月14日にトラクターによる耕運と農業用のマルチ張りを行った。5月19日と25日にはサツマイモの苗植え体験と枝豆の種蒔き体験が行われる。主催は、あきないキッズ実行委員会。
サツマイモの苗は、すずほっくり・紅はるか・シルクスイートの3品種400本づつ合計1,200本用意した
主催の星野邦敏さんは「サツマイモの苗は物価高騰等もあり今は1本40円前後。それを植えることで、10月ごろに1本の苗から3~5個のサツマイモが収穫できる。子どもが農業体験をするだけでなく、収穫したサツマイモをを商店街やイベント時にそのままや焼き芋として販売したり、シェアキッチンで調理して販売したりを体験することでマネー教育にもつなげることができれば」という思いから、自身が耕作している畑で企画したという。
「昨年も開催して、苗植え、管理作業、収穫体験、販売体験と、延べ100人以上の家族連れに参加いただいた。自分の子どもが3歳になり、また今年もう1人生まれた。昨年に子どもとママゴト遊びをしている時に、キャッシュレスが進み、子どもが現金に触る機会が減っていて、お金とは無限に使えるものと勘違いするのではないかと感じた。自分の子どもたちに、土を触る体験と、物を仕入れて売ったり加工して売ったりの商売の体験をさせたいと思った。サツマイモの収穫体験はさいたま市の小学校の課外授業にもあるし、焼き芋販売は初めての商売の経験としては身近だと思った」と本企画を始めたキッカケを話す。
販売体験は、収穫後の秋頃に、大宮駅東口の銀座通り商店街の歩行者天国の時間帯や、地域イベント時、また、星野さんが運営しているシェアキッチン「CLOCK KITCHEN」の活用を考えており、昨年は4回のイベント出店で収穫したサツマイモを焼き芋にして完売したという。
「昨年は900本のサツマイモの苗を植えたが、販売時に最後足りなくなってしまったので、今年は1,200本に増やした。さいたま市ですら遊休耕作地や耕作放棄地は増えている。その活用を考えながら、ただ収穫体験をするだけではなく、農作物がどのように成長して実がなって自分の口に入っているのかを知り、その後の販売まで体験することで、子どものマネー教育にも生かすことができれば。今年は、サツマイモ以外にも食育に繋がるような農作物を順次作っていきたい」とも。
参加無料。ホームページで申し込みを受け付けるが、当日の飛び入り参加も可能。