スタンドバー「PARK SIDE STAND(パーク・サイド・スタンド)」(さいたま市浦和区常盤9)が10月17日、北浦和公園前にオープンする。
店主の齋木佐和子さんは浦和駅近くのワインバーで約3年半勤め、2012(平成25)年に北浦和駅近くで、ギネスビールやフィッシュ&チップスなどを提供するアイリッシュパブを独立開業。常連客からは「サワさん」の愛称で親しまれていた。しかし2020年、緊急事態宣言で長期休業を余儀なくされ、同時に体調を崩したため、やむなく店を手放した。
コロナ禍の数年間、齋木さんは都内で会社員として働いていたが、以前の常連客や友人たちから「サワさんにもう一度店を始めてほしい」と言われていたという。今年夏、北浦和公園前のジェラート店が閉店することになり、知人のビルオーナーから「店をやらないか」と声がかかった。
齋木さんは開業資金が少なくちゅうちょしたが、友人や元常連客、元スタッフなど25人が資金の支援を申し出て物件を借りることができた。開業費用を抑えるため、内外装工事はハーフセルフビルドで、プロの指導を受けながら、元常連客たちとカウンターや棚などを作っていったという。
店舗はキャッシュオンデリバリーのスタンドバー形式で、たる生のギネスビールやグラスワインなどを提供する。つまみはナッツなどが中心。土曜・日曜・祝日は12時から営業し、公園前の立地を生かし、将来的にはテイクアウトの軽食も販売していきたいという。
10月上旬のプレオープン日には、出資や改装を手伝った元常連客らが駆けつけ、齋木さんの再出発を祝った。元常連客で現在は群馬県在住の南部ちづるさんは「地元に『ただいま』と帰れる店ができてうれしいし、その店に少しでも関われたことも、すごくうれしい」と話す。
齋木さんは「多くの方々が『また店をやってほしい』と言い続けてくれたことが、動き出す気持ちを後押ししてくれた。感謝している。1人営業でカウンターだけの小さな店だが、応援してくれた方々に自慢してもらえるような店にしたい」と意気込む。
営業時間は、平日=16時~23時、土曜・日曜・祝日=12時~20時。水曜定休。