埼玉県産野菜を使った「サラダめん」を現在、さいたま市内のそば・うどん店22店で提供している。
埼玉県内のそば・うどん店約280店が加盟する「埼玉県麺類業生活衛生同業組合」(さいたま市浦和区高砂4)が企画した。加盟店の多くがコロナ禍による飲食店離れやウクライナ問題による食材高騰に苦しむ中、食欲の落ちやすい真夏に、「健康食として知られるそばと、新鮮な県産野菜を組み合わせた夏向きのメニューを開発することで、お客さまに健康になってほしい」と同組合が加盟店に呼びかけ、初の企画が実現した。
メニューのルールは「オリジナルのサラダ麺であること」「県内産農産物を1点以上使うこと」の2つ。夏野菜を6種ほど使った「サラダ蕎麦」(えの本=桜区上大久保)、トマト・水菜などを使った「彩のトマもちシャキシャキサラダ蕎麦(うどん)」(浅野屋=ふじみ野市)など、店ごとに見た目も味も工夫を凝らしたサラダ麺を提供する。
野菜を栽培する県内農家も、今回の企画に協力している。さいたま市内でヨーロッパ野菜の栽培普及を進めるさいたまヨーロッパ野菜研究会事務局の福田裕子さんは「この時期お薦めの野菜の種類や使い方などを伝えたところ、多くの店で県産野菜を使ってもらえてうれしい。夏野菜は火照った体を冷やす効果もあるとされるので、たくさん野菜を食べて健康を保ってほしい」と話す。
同組合理事長で、そば店「四季のそば膳 えの本」(桜区上大久保)店主の榎本一男さんは「サラダそばには毎日、地元野菜の直売コーナーで選んだ野菜を使っている。キュウリやトマト、レタス、オクラ、トウモロコシなど、旬の野菜とそば・うどんの組み合わせを楽しんでほしい」と話す。同店でサラダそばを注文した来店客は「野菜のシャキシャキ感と、こしのある手打ちそばの食感が楽しく、彩りもきれい。マヨネーズとそばつゆが意外と合うのでびっくりした」と話していた。
参加店はホームページに掲載している。店頭にある「うまいぞ埼玉!サラダめん」ののぼりが目印。9月30日まで。