パン店「1・2・3CLUBHOUSE(ワン ツー スリー クラブハウス)MEGA浦和店」がMEGAドン・キホーテ浦和原山店(さいたま市緑区原山4)内にオープンして2カ月がたった。
サンドイッチ1種と菓子パンや総菜パン3種を組み合わせた「ランチセット」(300円) 組み合わせは日替わり
同店を経営する小菅製パンは1925(大正14)年創業。戦後、全国に学校給食が定着する中で千葉・流山市の工場で学校用給食パンの製造を開始し、現在は関東地方を中心に病院食なども含め、毎月およそ130万食のパンを出荷している。
元々は小中学校向けのパンの製造が中心だったが、10年ほど前に幼稚園給食で同社のパンを使いたいという相談を受け製造を始めたところ、幼稚園給食業者の特定の食器に入るサイズのパンを作る難易度が高く、数万個の規格外品が出たという。小菅大輔社長は「『どうせ捨ててしまうなら工場の軒先で格安で販売してみよう』と思い立ち、1個10円程度で売ってみたところ、近所の人々の間で徐々に評判になり、週に1度、規格外のパンを工場敷地内で直売するようになった。給食用パン以外の新たな事業展開の足掛かりになった」と振り返る。
工場内の直売がメディアで取り上げられショッピングモールの催事やテナントの誘致などが舞い込むようになり、2014(平成26)年、東京・大田区に最初の直営店を出店。MEGA浦和店は同社直営の6店舗目として9月16日にオープンした。
店頭では、「3斤食パン」(200円)、日替わりでコッペパンや黒糖パンなど1種類30個前後が詰められた「メガBUKURO」(400円)のほか、幅20センチ超のコロッケを挟んだ「ごくふつーのコロッケパン」(250円)などサンドイッチ10種類以上、直径15センチほどの「浦和最強!アンパン」(200円)など約20種類の菓子パンを販売する。小菅さんは「現在も製造過程でロスは出るが、工場の直売週末のイベントで提供している。店で販売するのは、直営店用の正規品」と説明する。
小菅さんは「浦和のお客さまは情報感度が高い印象。SNSやメディアで情報を得ると、すぐに来店して写真を撮りながら買い物するなど、一緒に店を盛り上げてくれる雰囲気を感じる」とほほ笑む。「予告なしで行うゲリライベント『食パン一本くじ』も、当店のお客さまの雰囲気に合わせた浦和店限定企画。『3斤食パン』1本につき1枚くじを引いて、当たったお客さまには店内の全商品を1つずつ無料で持ち帰ってもらうもので、毎回大変盛り上がる」とも。
小菅さんは「初めて埼玉に出店したが、非常に熱い土地柄を感じている。これを機に、埼玉への出店をてこ入れしてきたい」と意気込む。
営業時間は9時~21時。