浦和のカフェ「HORUTA」(オルタ)(さいたま市緑区原山1)が8月25日、オープン1周年を迎えた。
好みのデザートをいくつかまとめてワンプレートで楽しむこともできる
飲食スペースのほか、自店で焼いた焼き菓子、洋服や雑貨などを扱う物販スペースを併設する同店。
店主の上田由貴さんは、アパレル会社に就職後、語学留学を経て帰国。英語関係の仕事への転職後、地方への転勤を機に一人暮らしを経験したが、周囲に友人がおらず、一人で過ごすカフェでの時間に居心地の良さを感じるようになったという。勤務先を退職した後は、製菓学校のパンコースを修了後、カフェに勤務。その後、経営にも携わるなど、カフェ運営に関する実務経験を積み独立の準備を進めてきた。上田さんは「出産も経て、子育てを大切にしたいという思いも強い。母という立場を大事にした働き方と、自分の描く店を両立したいという思いもあり、地元の浦和で店を持ちたかった」と話す。
「学生時代は家庭科の教員免許も取得し、最初の就職先にはアパレル企業を選ぶなど、もともと調理も洋服も好き。カフェだけではなく、洋服や雑貨も併せて『衣食』を提案できる空間を実現したかった」とも。
現在はドリンクとデザートを店内で提供するほか、テークアウトにも対応している。デザートには旬のフルーツを使っており、季節に応じてメニューを入れ替えている。上田さんは「かつての職場で知り合ったパティシエから技術を教わったり、スタッフが率先してHORUTAらしいレシピを提案したりしてくれるおかげで、当初自分が描いた以上に幅広いバリエーションのデザートが準備できるようになった。限定メニューを楽しみに、常連さんが何度も足を運んでくれる風景がとてもうれしい」とほほ笑む。
今後について、上田さんは「新たに自家製パンを使ったフードメニューの提供を目指し、試作を繰り返す日々。よりさまざまなシーンやニーズに応えるメニューを早くお客さまに届けたい」と意気込む。
「一人静かに過ごす時間を楽しみに通う常連客も多い。この空間が、なかなか外出しにくい日々の息抜きになれば」とも。「もともと、どうしても子ども中心で過ごしがちになる母親や妊婦さんに、たとえわずかな時間でもふらりと立ち寄って気分転換してもらえるような場所でありたいという思いも強く抱いていた。コロナ禍で今すぐは難しいが、この店の出会いが起点となり人同士のつながりが広がるような、育児中の人々のコミュニティー作りのお手伝いもしていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は11時~16時。水曜・木曜・日曜定休。