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浦和で埼玉の中高生向け学生イベント「サイタメ!」 「女性のキャリア」テーマに

manma(マンマ)代表の新居日南恵さん、参加者は興味をもって聞き入った。

manma(マンマ)代表の新居日南恵さん、参加者は興味をもって聞き入った。

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 浦和コミュニティセンター(さいたま市浦和区東高砂11)で8月15日、埼玉県内の中高校生を対象にしたキャリア学習イベント「サイタメ!」が開催された。

第3回「サイタメ!」参加者と新居さん

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 「埼玉の学生に新たな芽(学び)を」をコンセプトとした同イベント。元文部省の寺脇研さんをアドバイザーに迎え、現役高校生が今抱えている悩みや進路・今後のキャリアについて、大学生の先輩や仲間たちとグループ形式のディスカッションを行ってきた。

 3回目となる今回は「女性のキャリア」をテーマに、高校時代はNPO法人「カタリバ」でプロジェクトマネジャーとしていくつものキャリア学習プログラムに携わり、現在は「女子大学生が安心してお母さんに」をコンセプトに「manma(マンマ)」を主宰する、慶応義塾大学法学部3年の新居日南恵さんが講演を行った。

 「家族留学」という1日体験留学を通し育児と仕事を両立させている母親やその家族と触れ合うことで、その「生き方のロールモデル」を学んでいくという「manma(マンマ)」。

 「これまでに行われてきたキャリア学習といえるものは、どんな学校に行くか、どんな会社に就職するかに主眼をおいたもの。一女性として幸せになりたいと考えたとき、結婚・出産・子育てで大きく変わる女性のキャリアを考慮すれば、学習の果実はそれまでの短ければ3年ほどしかない。もっと長期的な視点で考えてみたかった」と新居さん。

 「現時点ではまだ専業主婦も多い。そうした環境で育った学生は、共働きが増加していく中で仕事と育児が両立できるか不安を抱えている。核家族化・地域交流の希薄化で小さな子どもと触れ合う機会も減少しており、子どものかわいさ自体を知らない学生もいる。両立を成功させている家庭の生の声を聴くことで、女子大学生に早い段階で気付きと選択肢を与えてあげられたら」と思いを語る。

 その後のグループディスカッションでは、大人のいない環境ならではの若さあふれる活発な意見交換が行われた。

 寺脇さんは「今の政策を策定しているのはまだ『男女共同参画』などが進む前の世代。若い世代が今後の新しい政策を実現していく。今はまだとっぴでも将来を見据えた議論を今後も深めてほしい」と語ると、主催の「サイタメ!」代表の武藤さんは「今後もこうした議論の場を作ることでさいたまの学生を少しでも盛り上げるお手伝いができたら」と締めくくった。

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