台湾スイーツ専門店「MeetFresh鮮芋仙(シェンユイシェン)」が浦和パルコ(さいたま市浦和区東高砂11)にオープンして1カ月がたった。
1992年(平成5年)に台湾で創業し、現在、中国の約600店をはじめ世界各国に700店以上を展開する同社。日本では2017年に東京・赤羽に国内1号店を出店、浦和店は7店舗目、県内では初の出店となる。
浦和店の面積は約11坪、座席数は20席。台湾の王道スイーツである「芋園(イモエン)」「仙草(センソウ)」「豆花(トウファ)」を中心に「タピオカドリンク」や「かき氷」、「タピオカホットサンド」など約50種類のメニューを取りそろえる。現在のところ、売り上げの3割をドリンクメニューが占めており、一番人気はタピオカミルクティー(616円)だという。同施設内で買い物等を終えた女性客を中心に、幅広い年代層が訪れている。冬期には「豆花」「仙草」「芋園」などのスイーツをホットでも提供する予定。
店員の松澤美帆さんによると、気温が上がり始めた7月下旬ごろから「かき氷」を注文する人が増えてきたという。中でも人気なのは日本のみで販売されている期間限定メニューの「日台融合かき氷」の1つ「ずんだあずき杏仁(あんにん)クリームかき氷」(972円)。ずんだと黒糖の風味のかき氷はタピオカ入りで、甘く味付けされた枝豆が添えられており、氷の上にはエスプーマを使用した杏仁クリームとあずきがトッピングされている。「日台融合かき氷」は全3種類で、ほかに「さつまいも」と「マロン」の風味の物がある(いずれも972円)。
松澤さんのお薦めはタロ芋から作った「芋園」という芋団子を使ったメニュー。台湾では古くから愛されるスイーツだが日本ではあまり知られていないため、客から説明を求められることも多いという。松澤さんは「白玉のような食感でモチモチしていて、1度食べるとはまってしまうと説明している」と話す。
店内で「芋園4号」(Mサイズ=540円)を口に運んでいた浦和区在住の会社員の女性は「以前に台湾を旅行した時に、料理やスイーツがおいしかったことが印象に残っており、もう1度台湾を訪れたいと思っていた。ここのスイーツは甘すぎずさっぱりしている。『芋園』などを扱う店は日本にはあまりなく、珍しいと思う」と笑顔で話す。
豆腐のようなスイーツの「豆花」やハーブエキスをゼリー状に固めた「仙草」など、ほとんどのメニューに台湾から直輸入した材料を使っている。添加物を使わないなど素材にこだわり、丁寧な仕込みで、毎日開店1時間半前から準備を始めているという。
東京本部の坂口清美さんによると、浦和に出店を決めたのは、交通の利便性が良いという点もさることながら、幅広い年代層の来店が見込めること、地元愛の強い土地柄なども大きな理由となったという。「素朴で優しい甘さの台湾スイーツが日本で認知され、根を下ろすための足がかりにしたい」と期待を込める。
営業時間10時~21時。「タピオカホットサンド」は14時まで。